TGR TEAM KeePer CERUMO 2024スーパーGT第2戦富士 決勝レポート
2024 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJI GT 3Hours RACE
第2戦 富士スピードウェイ
KeePer CERUMO GR Supra
#38石浦宏明/大湯都史樹
◆5月4日(土・祝) RACE
決勝結果 5位
公式予選ではオーバーステアに悩まされ、10番手という位置につけることになったTGR TEAM KeePer CERUMO。その症状を改善し上位争いを展開すべく、5月4日(土・祝)の決勝日を迎えた。この日も富士スピードウェイは快晴で、決勝日は5万3900人ものファンがサーキットに訪れた。そんななか、気温23℃/路面温度41℃というコンディションのもと午後1時30分、3時間の決勝レースが始まった。
KeePer CERUMO GR Supraのスタートドライバーを務めたのは、前戦に続き大湯都史樹。直前のウォームアップ走行でフィーリングを確認し、前日まで悩まされていたオーバーステアが解消しつつある手ごたえを得ていた大湯は、10番手から抜群のスタートを決めオープニングラップで7番手に浮上する。ただ、今回もGT500クラスはやや膠着した展開となる。大湯は7番手を走る#100 CIVIC TYPE-R GTを追いながら序盤のレースを戦っていった。
今回のレースは、SUPER GTでは初となる3時間レース。各陣営の戦略も気になるところではあったが、TGR TEAM KeePer CERUMOは39周まで燃費を気にかけながら安定したペースで戦ってきた大湯を呼び戻し、一度目のピットインを行うと、石浦宏明にドライバー交代。中盤のスティントを託した。
ただ、このときのピットでは給油に時間がかかったことからやや時間を要してしまい、石浦がコースに戻ってみるとKeePer CERUMO GR Supraのポジションは10番手。ここからふたたび追い上げをスタートさせていくことになった。石浦はまず、#100 CIVIC TYPE-R GTにかわされ9番手にポジションを落としていた#37 GR Supraに近づくと、48周目のダンロップコーナーでこれをオーバーテイク。その後も石浦のペースは良好で、55周が近づくとふたたび#100 CIVIC TYPE-R GTを射程圏内に収めていった。
72周目が近づくと、石浦は#100 CIVIC TYPE-R GTとテール・トゥ・ノーズの状態となり、接近戦を展開する。ただ#100 CIVIC TYPE-R GTはストレートスピードが速く、膠着した戦いがスティントの終盤まで展開されていくことになった。
そんななか、レースの残り時間が1時間が近づきはじめると、GT500クラスでも各車がピットにマシンを向けていった。TGR TEAM KeePer CERUMOも準備を整えると、79周を終え石浦を呼び戻し、ふたたび大湯にステアリングを託した。
1回目のピットインでは給油に時間を要したものの、今回はその分早い。チーム一丸のピットワークにより、大湯はピットアウトすると#100 CIVIC TYPE-R GTを逆転。終盤の大湯のペースも良く7番手をしっかりと守ると、6番手を走る#12 Z NISMO GT500とのギャップを縮めていった。
大湯は98周目、#12 Z NISMO GT500を追いつめると、TGRコーナーからコカ・コーラ・コーナーへの攻防でこれをオーバーテイクし6番手に浮上する。大湯はその後も前を走る#36 GR Supraを追っていたが、116周目、3番手を走っていた#8 CIVIC TYPE-R GTがトラブルにより戦線離脱。大湯は5番手に浮上し、そのままフィニッシュ。KeePer CERUMO GR Supraは10番手から追い上げ、5位でレースを終えることになった。
苦しい週末のすべり出しではあったものの、決勝までにしっかりとリカバリーする強さをみせ、貴重なポイントを得ることに成功したTGR TEAM KeePer CERUMO。2戦連続の入賞を果たしてみせた。とはいえ、まずはやはり表彰台に上りたい。強さの次は速さだ。チームは6月の第3戦に向け、KeePer CERUMO GR Supraのスピードにさらに磨きをかけていく。
ドライバー/石浦宏明
「スタートから大湯選手が素晴らしい走りをみせてくれましたし、その後もペースが良さそうだと思っていました。正直、前日は決勝ペースが苦しいかもしれないと思っていたのですが、その後予選やウォームアップを経て、良いフィーリングがあると思っていました。僕に交代したときは給油時間が長く、一度抜いていたライバルに先行されてしまいましたが、なんとか前に出ようと37号車をかわしたものの、100号車はストレートが速く、なかなか前に出られなかったのは悔しいところです。少しずつのロスが響いたところもありました。5位という結果は予選順位を見れば悪いものではありませんが、GR Supra勢では36号車がまだ前にいますし、課題や反省点も見えた週末となりました。2戦を終えて、新たな体制でのスタイルができている感じもありますし、短時間でリカバリーできる力があるのはポジティブなところです。大湯選手の走りにも刺激を受けているので、自分もそういう走りができるようにしたいです。次戦鈴鹿では、最低でも表彰台に登れるようにしたいですね」
ドライバー/大湯都史樹
「前日悩まされたオーバーステアも解決する方向性が見出せており、決して求めている水準ではありませんが、今日の決勝については処置としてはうまくいっていたと思います。ウエイトなどを考えるともう少し必要なところはありましたが、まずまずのポテンシャルが見つけられていたのではないでしょうか。僕は今回、スタートと最終スティントを担当しましたが、展開もうまくこなせたと思いますし、燃費も考えながらケアできていたと思います。最終スティントでもストレートが苦しいところはありましたが、オーバーテイクもできましたし、順位を上げる戦いがみせられたのは良かったと思います。次戦の鈴鹿に向けて、すぐに求めているものになるかは分かりませんが、僕自身鈴鹿は得意なコースです。ここ2戦は4位、5位と来ているので5位以上を目指し、何が何でも上位で得点できるように頑張っていきたいと思います」
立川祐路監督
「第2戦でも大湯選手が序盤から良い走りをしてくれて順位を上げてくれました。その点では僕たちが期待する走りをみせてくれたと思いますし、第2スティントの石浦選手も良い戦いをみせてくれました。ピット作業もそつなくこなすことができたのではないでしょうか。今回の戦力を考えると最大限のものが得られたのではないでしょうか。とはいえ、5位という結果でしたし、目標としていた表彰台には届かなかったので、次戦に向けてしっかりとレベルアップしたいと思っています。こんな結果ではまだまだ満足できないので、早く優勝する姿をお見せできるように頑張りたいと思っています。第2戦もたくさんの応援ありがとうございました」