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投稿日: 2024.05.07 21:17
更新日: 2024.05.07 21:39

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート


スーパーGT | TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
第2戦富士、開幕2戦連続ポイントを獲得!

2024年5月7日2024 SUPER GT 第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」(5/3-4)
富士スピードウェイ(1周4.563km)
入場者数:予選3万4500名、決勝:5万3900名、合計:8万8400名

 5月4日(祝・土)五月晴れとなった快晴のなか、9万名に達するかの大観衆が詰めかけたスーパーGT第2戦『FUJIGT 3Hours RACE』の決勝が行われ、9番グリッドから威風凜然に勝利へ向かって突き進んでいったスタート担当の関口は、オープニングラップで1台にかわされるも1台を抜き8番手をキープ。17周目のFCY解除のリスタート時で36号車に先行を許すも安定したペースのレース運び。スティント後半の燃料が減って重量が軽くなると本来の速いペースで追い上げた。40周を終え、中山に交代。61周目に前走車をパスすると好ペースで周回を重ね、ふたたび燃料が減って重量が軽くなるとペースアップし、79周を終え2回目のピットイン後に中山がダブルスティントも敢行して追い上げた。サクセスウエイトの重さで各スティント前半にペースを上げられない我慢のレースで9位フィニッシュを果たし、開幕2戦連続での貴重なポイント獲得で次戦へとつなげた。ドライバーポイントは2点を獲得(計19点)、チームポイントは5点(計23点)を獲得しランキング4位となった。次戦第3戦は6月1日(土)・2日(日)に鈴鹿サーキットにて開催される。

■事前情報

 第2戦の舞台は恒例のゴールデンウイーク開催となる富士スピードウェイ。開幕戦岡山ではフロントロウから賞賛の2位表彰台を獲得したDENSO KOBELCO SARD GR Supra。5月3日(祝・金)午前に公式練習、午後にQ1+Q2のタイム合算式の公式予選、4日(祝・土)決勝は13時30分スタート。レースは3時間の時間制で争われ、給油を伴うピットストップは2回が義務付け。フルで約118周ほど周回すると見込まれる。ひとりのドライバーの最大運転時間は2時間まで。サクセスウエイトは現獲得ポイントの倍となる34kgを搭載する。重量増による富士でのタイムの落ち込みは、34kgだと約0.5秒弱。タイヤの持ち込みセット数はドライ6/ウエット7セットで、決勝スタートまで使うドライのマーキングは6セットとなる。
 
 霊峰富士の麓にある富士スピードウェイは、GT500マシンだと最高速度約300km/hを記録する1.5kmにおよぶ世界屈指のロングストレートを持ち、道幅が広く低速から高速までパッシングポイントが多いダイナミックなサーキット。3月末のGTA公式テスト富士ではDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、初日ウエットで4番手、2日目ドライで7番手タイムをマーク。長丁場で初の3時間レースで各チームとも用意周到に準備とシミュレーションをして臨んで来るであろうことから、これまで以上に高度で緻密な戦略と、それを遂行するチーム総合力が要求される第2戦富士。脇阪寿一監督のもとチーム一丸となって開幕戦の勢いのまま、威風凜然に勝利へ向かって突き進んでいった。

■公式練習走行

 3日(祝・金)9時から開始された公式練習走行は、気温18度/路面温度24度。最初の85分間の混走セッションでは中山が、まず決勝へ向けてのタイヤのベディング。続いて持ち込んだ中でソフト側のドライタイヤを装着して、まずは8周目に1分28秒464の8番手タイムをマークした。色々な面でサクセスウエイトの重さが響いている様子であったが、続いて10周目から関口がステアリングを握ってセット調整を進めた。16周目からふたたび中山がステアリングを握り、ロングラン評価を行った。混走セッションはトータル31周を走行し、最初に中山が8周目にマークした1分28秒464のタイムで13番手となった。
 
 10分間のGT500単独セッションでは、気温19度/路面温度32度と特に路温が上昇。中山は新品のハード側のドライタイヤを装着して予選のアタックシミュレーションを実施。若干路面が滑りやすくなったようであったが、単独セッション5周目に1分27秒987のベスト更新となった。公式練習走行は、この単独セッションでのベストタイムで11番手となった。

■公式予選
中山が僅差のQ1で12番手タイム

 3日(祝・金)14時58分から開始されたタイム合算の公式予選Q1は、気温23度/路面温度34度に。闘志あふれる目をしてクルマに乗り込んだ中山はコースオープンしてから若干待ってピットを出発。今回持ち込んだ中でハード側のタイヤを装着し、丁寧にタイヤの芯までじっくりと熱を入れながらウォームアップを5周実施。アタックと決めた5周目セクター1を、区間トップ同等に21秒台を計時、続くセクター2でも上位タイムに迫る26秒台を刻んだ中山。最終セクターも38秒台と重さにかかわらずタイムを削り、1分27秒557の12番手とした。更にタイムを縮められたが2アタックをせずに、タイヤを温存してQ2担当の関口にバトンを引き継ぐチームワークを見せた。

■関口がQ2で7番手タイム、合算で9番手に

 3日(祝・金)15時54分のQ2開始時点は、気温22度/路面温度33度と若干下がったコンディション。Q1で中山が1アタックで温存したタイヤを装着した関口。中山からの情報を受けつつ、気合い充分にクルマに乗り込んだ関口は、早めのペースで一旦冷えたタイヤのウォームアップを開始した。アタックターゲットの5周目にジャストinタイムでアタックを開始。セクター1では中山のQ1区間タイムの0.1秒落ちだったが、セクター2で区間タイムを0.029秒更新する速さを見せ、最終セクターでも、0.014秒上回る気合いの走りでフィニッシュラインを駆け抜けた関口は、GR Supra勢としてはトップとなる1分27秒617の7番手とハンディをものともせず、中山の1アタックに留めたQ2への期待に応えて見せた。DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、公式予選合算タイムで9番手と1ケタ順位でウエイトの軽い並み居る強豪他車に見事に割って入ってみせた。

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート
2024スーパーGT第2戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■決勝
ウォームアップ走行

 4日(祝・土)12時から開始された20分間のウォームアップ走行は気温23度/路面温度37度の快晴。最初に中山が決勝の準備と満タン状態でのクルマの確認で8周走行。続いて関口が9周目からチェッカーまで走行。ウォームアップはトータル11周を走行して。中山が7周目にマークした上位グループ同等の1分29秒898の4番手で決勝への準備を整えた。

■決勝レース
第1スティント:関口が8位でポジションキープ

 4日(祝・土)、2日間で9万名に達しようかとなる大観衆が詰めかけ、五月晴れとなった第2戦富士の決勝13時30分スタート時点は、気温24度/路面温度40度に。9番グリッドから威風凜然に勝利へ向かって突き進んでいったスタート担当の関口は、整然としたスタートからのオープニングラップで38号車にかわされるも19号車を抜き8番手をキープ。長距離レースゆえに落ち着いたレース展開のなかで、17周目のFCY解除のリスタート時にストレートで右側にポジション取りをした36号車に先行を許し9番手となるも安定したペースのレース運び。スティント後半の燃料が減って重量が軽くなると本来の速いペースで前走車を追い上げていった。そして、ほぼGT500最後となる40周を終え、関口をピットに呼び戻した。

■第2スティント/第3スティント:中山がダブルスティント敢行の奮闘の走りで9位フィニッシュ

 交代した中山は、61周目には1コーナーで37号車をパスすると好ペースで周回を重ね、ふたたび燃料が減って重量が軽くなると更にペースアップして追い上げ、79周を終え2回目のピットイン。素早いピットワークと、中山がダブルスティントを敢行して追い上げ、諦めずに前との差を縮めていった。102周目にペースの速い14号車にかわされはしたが、サクセスウエイトの重さで各スティント前半にペースを上げられない我慢のレースを堅実に走りきって9位フィニッシュを果たし、開幕2戦連続での貴重なポイントを獲得し、次戦へとつなげた。ドライバーポイントは2点を獲得(計19点)、チームポイントは5点(計23点)を獲得しランキング4位となった。次戦第3戦は6月1日(土)・2日(日)に鈴鹿サーキットにて開催される。

■関口雄飛

「予選は重さの影響か自分が望む100%のクルマの動きではなかったですが、その中でベストを尽くした結果として、Q2順位はスープラ勢トップでまずまずでした。決勝は表彰台を目指してスタートしましたが、ウエイトの影響なのか燃料が軽くなってから、ようやくペースを上げることができました。このへんは同じ3時間レースの次戦に向けて検証が必要と思います。中山選手にはダブルスティントいってもらいましたが、ペース良く、9位フィニッシュで貴重なポイントを得られたのは次の鈴鹿に向けて良かったと思います。鈴鹿では表彰台に上がれるように今回のデータを活かして準備していきます。引き続き、応援をよろしくお願い申し上げます」

■中山雄一

「第2戦から重いウエイトを積んで走るシーズンはなかったので、強くなったチームの走りを見せる為には恰好の場だと思いレースに臨みました。予選こそ悪くない戦いができましたが、決勝ではコンディションとセットアップを合わせ込むことができず悔しいレースになりました。クルマの中でも36号車は上位フィニッシュ出来ているので、その差を埋めるためにデータの分析と次の鈴鹿へ向けての対策など富士とは違った考え方でのアプローチが必要です。鈴鹿も3時間レースなので作戦面では富士同様に戦略の幅は少ないので、スピードとピット作業の時間をできるだけ少なくすることがが必要になります。チームの地元に1番近いサーキットでまた表彰台を獲得できるようがんばりますので、引き続きご声援のほど、よろしくお願い申し上げます」

■監督 脇阪寿一

「今回も応援ありがとうございました。走り出しから、重さの割りにはある程度のクルマのスピードはあったのですが、上位を戦うにはクルマのスピードが足らず、ピットストップも給油時間に何故か時間を費やし、全体として非常に厳しかったレースとなりました。そんななかでドライバーの頑張りで9番手からスタートできて、9位でフィニッシュと、2ポイントを獲得できたことはシリーズに対して良かったと思います。ランキング上位を維持していくことはなかなか難しいですが、それを出来るチームが最後までチャンピオン争いをできると思いますので、今後も負けじとチカラの限りを尽くして戦って参ります。引き続き、ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます」

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