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投稿日: 2024.05.31 18:18
更新日: 2024.06.05 18:22

TKRI 2024スーパー耐久第2戦富士SUPER TEC 24時間レース レースレポート


国内レース他 | TKRI 2024スーパー耐久第2戦富士SUPER TEC 24時間レース レースレポート

TKRI

ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第2戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース

2024年5月24日(金)〜5月26日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)
入場者数:5月24日:5,000人/5月25日:26,400人/5月26日:23,300人

初挑戦の富士SUPER TEC 24時間は
嬉しくも悔しい2位で終える

■PRACTICE STEL専有走行
5月23日(木)
天候:曇り 路面/ドライ
 2024年第1戦SUGOでは、#1 メルセデスAMGとの接戦には敗れたものの2位となったTKRI 松永建設AMG GT3。迎える第2戦は、シリーズ最長の一戦、富士SUPER TEC 24時間レースだ。

 これまでTKRIは、この24時間レースには臨んでこなかった。ただ昨年は一戦欠場でもチャンピオン争いに絡むことができた。では全戦出場ならば……!? 可能性があるならば挑戦したい。そんな思いから、今季TKRIとして初めて参加することになった。

 そんな一戦に向けて、チームは頼もしい助っ人として松浦孝亮をDドライバーに起用した。世界中で戦ってきた経験をもち、SUPER GTでは元嶋佑弥のチームメイトでもある。速さ、経験ともに申し分ない存在だ。

 そんな一戦の走行は、5月22日(水)のスポーツ走行からスタート。5月23日(木)には2本の専有走行と夜間走行が行われた。

 午前の専有走行では、元嶋から松浦、DAISUKE、中山友貴、ふたたび松浦、DAISUKEと走行。午後はひんぱんにピットインしチェックを続けた。夜間走行ではDAISUKEも3周を走り、残りは3人でラップを重ね決勝に向けた調整を続けた。

 午前こそ1分41秒634でトップタイムを記録したが、ライバルと目される#1 メルセデス、そして#81 GT-Rが速い。もちろん他のライバルたちも強力で、シビアな24時間レースになることを予想させた。

■QUALIFY 公式予選
5月24日(金)
天候:晴れ 路面/ドライ
 24時間レースということもあり、今回は通常のスケジュールとは異なり、金曜は午後0時から公式予選のみが行われた。

 長丁場の戦いであることからグリッドはそれほど重要ではないが、まずはAドライバー予選ではDAISUKEが1分42秒977を記録し3番手につける。ただ、トップとも1秒差があったせいか、DAISUKEは予選後いまひとつ浮かない表情だった。

 続くBドライバー予選では、元嶋が1分40秒686を記録。こちらも3番手となり、合算でTKRI 松永建設 AMG GT3は3番手となった。

 Cドライバー予選では中山が1分42秒840を記録し、Dドライバー予選では松浦が143秒022を記録。トラブル等もなく、TKRIは決勝に向けた調整を進めながら、きっちりと予選日を締めくくった。

■RACE 決勝レース
5月25日(土)〜26日(日)
天候:曇り〜雨〜晴れ 路面/ドライ〜ウエット〜ドライ
 2万6,400人という多くの観客が見守るなか迎えた決勝レース。TKRIにとっては初の24時間レースだが、スタート直後から大きな緊張感のなかで戦いが始まった。

 スタートドライバーを務めた元嶋は、すぐに#81 GT-R、そしてTKRI代表でもある片岡龍也駆る#1 メルセデスと丁々発止のバトルを展開していく。元嶋はこれを制し2番手に浮上するが、その後も3台の争いは深夜まで延々と続けられていくことになった。

 コース各所で接触等も発生するなかで、TKRI松永建設AMG GT3は、元嶋からDAISUKEに交代する。今回もAドライバーはしっかりと自らのスティントを繋いでいかなければならないが、DAISUKEはまず最初に自らのスティントを終えると、その後は中山、そして松浦とリレーする。松浦は初めてのスーパー耐久での戦いのためか、ファーストスティントこそやや苦戦したが、その後は素早く対応し役割を果たした。

 すっかり夜になった午後8時30分過ぎからは、元嶋がダブルスティントを敢行。午後11時過ぎには中山が乗り込むが、ここで富士スピードウェイには雨が舞いだし、コンディションはウエットに変化。難しい状況のなか中山、元嶋がそれぞれダブルスティントで繋ぎ、早朝午前5時前からは松浦がドライブしていった。

 ただ、夜間のうちにチームにはふたつのミスがあった。元嶋の最初のダブルスティントの際、ふたたび片岡とバトルを展開していたが、その際フルコースイエロー(FCY)中の追い越しをほんのわずかに犯してしまう。また、ピットの計算ミスで元嶋の連続運転可能時間をわずかに超過してしまい、二度のドライブスルーペナルティが課されてしまった。

 一方、ライバル勢は#81 GT-Rが深夜の間にトラブルに見舞われ後退。ノーミスの#1 メルセデス、#31 RC FがTKRI 松永建設 AMG GT3と争う展開となった。ただレースでは一度ガレージで作業を行うメンテナンスタイムをこなさなければならないが、どちらも先に消化していたことから、早朝に元嶋、DAISUKEと繋ぐ頃には2周ほどの差をつけトップに立つことに成功していた。

 ライバルたちにプレッシャーをかけるべく、チームはメンテナンスタイムを遅らせていたのだが、午前10時、DAISUKEから中山に交代する際に実施。この時点で#1 メルセデスの先行を許すことになった。

 その後、中山と元嶋のリレーで一時は#1 メルセデスを10秒以内の差に追いつめるなどプレッシャーをかけ続けたTKRI 松永建設A MG GT3だったが、最後にDAISUKEのドライブ時間を残していた。一方の#1 メルセデスはプロがフィニッシュを務め、TKRI 松永建設 AMG GT3に対しギャップを築いてみせた。

 午後3時、772周を走り切ったTKRI 松永建設 AMG GT3はDAISUKEの手で2位でフィニッシュした。初挑戦の24時間での2位は喜ぶべきもので、得点も多く稼いだが、勝利に届きそうであったことも事実。嬉しさと悔しさが入り交じる長丁場の一戦となった。

TKRI 2024スーパー耐久第2戦富士SUPER TEC 24時間レース レースレポート
2024スーパー耐久第2戦富士 TKRI 松永建設AMG GT3

TKRI 2024スーパー耐久第2戦富士SUPER TEC 24時間レース レースレポート
2024スーパー耐久第2戦富士 TKRI 松永建設AMG GT3

■DRIVERS / DIRECTOR VOICE ドライバー&監督コメント
DAISUKE

昨年富士を欠場したことでタイトル争いのネックになったことから、覚悟を決めて参加することにしました。また、今年は松永建設の社員たちが緊張感ある24時間という過酷な環境のなかで一緒に闘い、得るものがあったと思います。タフな中でRS FINEの皆さんも戦ってくれたおかげで24時間を気持ち良く終われたと思います。今回、松浦選手も加わってもらい、チーム一丸で戦えました。とはいえまだ足りないものもあるので、チャンピオンに向けてまた頑張っていきたいと思います。

元嶋 佑弥 YUYA MOTOJIMA
スタートからみんなで淡々とやるべきことができていたレースでした。僕は途中でペナルティも課せられてしまったので、その点は残念でしたが、トップは本当に速かったですね。今回の2位という結果は、自分たちができることをパーフェクトかつ、精一杯取り組んだ最大限の結果になったと思います。チャンピオンシップでは良いポジションにいるので、また頑張りたいですし、今回は松永建設の社員の方たちも頑張っていただき、みんなで戦い抜いたという充実感がありますね。

中山 友貴 YUHKI NAKAYAMA
自分のスティントでもミスもありましたし、実はわずかに接触もあったのですが、完走できて非常に良かったと思います。やはりいかに接触しないように走るかが重要だと痛感しました。2位を勝ちとることができたのは大きなミスやトラブルもなく走り切れたことが一番の要因だと思います。めちゃくちゃ疲れましたけど(笑)、このチームのなかで自分ができる役割を分かっているつもりで、そのなかで24時間を戦い達成感がありますね。優勝ではないので、またチャレンジしたいです。

松浦 孝亮 KOSUKE MATSUURA
初めてのクルマ、チームでしたが元嶋選手、河野監督はじめ知っているメンバーが多く、チームに入りやりやすくレースをさせていただきました。週末わずかな練習のみでレースとなりましたが、自分のスティントではきちんとクルマを次に繋げることができました。今回すべてがうまくいっても優勝には少し届かないくらいでしたが、厳しい24時間の初参加で2位になれたのは上出来ではないでしょうか。楽しく、良い経験ができたので、来年も呼んでいただけるようにしたいです。

河野 高男 監督 TAKAO KOHNO
悔しいです! まわりから見たら上出来かもしれませんが、十分優勝を争うレースができたはずなのに、自分のミスもありタイムロスをしてしまいました。とはいえレースの内容もピット作業も、戦略も含めてすべて合格だったと思います。しかし1号車がマージンをもって戦っていました。内容は互角でしたが、相手に貫禄があった。だから余計に悔しいです。でもドライバーも、メカニックもノーミスで頑張ってくれました。皆さんには感謝しかありませんね。


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