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投稿日: 2024.08.04 00:21
更新日: 2024.08.04 00:28

LMcorsa 2024スーパーGT第4戦富士 予選レポート


スーパーGT | LMcorsa 2024スーパーGT第4戦富士 予選レポート

SUPER GT2024 rd4 FSW QF
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

公式練習では苦戦を強いられたが、予選に向けてセットアップを煮詰め
予選Q1ではB組5番手、総合では16番となり2戦連続のポイント獲得に挑む

<プロローグ>
 6月1~2日に鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第3戦から2カ月のインターバルを経て、第4戦『FUJI GT 350km RACE』が8月3日(土)と4日(日)の2日間、富士スピードウェイで開催されている。

 前戦はまだ全国的に梅雨入りしておらず、初夏の快適な天候のもとでの大会だった。だが2カ月で季節は進み、今回は梅雨が明けから2週間ほど経過した夏らしい酷暑の中での一戦となった。

 LMcorsaの前戦は予選こそパフォーマンスを発揮できなかったが、決勝レースではドライバーもチームもミスなく走り切ると10位となり、久々のポイント獲得となった。チームは2カ月のインターバルの中で前半3戦を振り返るとともに、新たなセットアップのトライも行なう。

 迎えた第4戦は、8月3日(土)に公式練習と予選、4日(日)に350kmの決勝レースが開催される。

 今季の決勝レースは3つのフォーマットが採用されていて、開幕戦の岡山国際サーキットはオーソドックスな300km、第2戦富士スピードウェイと第3戦鈴鹿サーキットはタイムレースとなる3時間、そして今戦は350km。通常の300kmから走行距離が50km延長される。ピット回数や規定は300kmと同様なので、ひとつのスティントが長くなる。ギャンブル性のあるピット戦略を採ることが難しく、よりマシンのポテンシャルとチーム力が重要となるはずだ。

 走り始めとなった公式練習は、9時から10時45分の1時間45分にわたって行なわれた。まずは吉本大樹選手がSyntium LMcorsa GR Supra GTに乗り、持ち込みの状況を確認する。小刻みにピットインを繰り返してセットアップの調整やタイヤのチェックを実施すると、21周目に自己ベストタイムの1分39秒712をマーク。だが、GT300クラスの27台中21番手のタイムで上位陣には差を付けられていた。

 公式練習の開始から約1時間が経過したところで、河野駿佑選手がステアリングを握った。ユーズドタイヤだが予選シミュレーションも行ない、1分39秒345のベストタイムを32周目に記録した。それでもポジションは22番手で、予選に向けては不安の残る公式練習となった。

 公式練習のあとには、FCYテストとサーキットサファリが実施され、ともに河野選手がステアリングを握り、バランスを含めてセットアップの調整を繰り返した。

<気象データ>
気温:33℃、路面温度:50℃(予選Q1時)

<予選>
 予選は今季からふたりのドライバーが記録したタイムを合算しているが、併催カテゴリーの決勝レースでコース上にオイルが撒かれてしまった。公平性を期すために、今回は2組に分けられたマシンの上位8台ずつが予選Q2のグループ1に進出し、その16台がマークしたタイムがリザルトとなった。

 予選Q1のB組に振り分けられたSyntium LMcorsa GR Supra GTは、河野選手がステアリングを握った。アウトラップから3周にわたってウォームアップを行なうと、計測3周目にアタックを開始する。まずは1分39秒201をマークし、公式練習のベストタイムを上回る。翌周のセクター2ではその時点でのベストタイムをマークし、1分38秒790までタイムアップ。計測5周目もアタックを続けると、セクター1と3で自己ベストタイムを更新し、わずかだが1分38秒706までタイムを伸ばす。結果としてB組の5番手で、予選Q2グループ1への進出を果たした。

 GT500クラスの予選Q1やGT300クラスの17番手以下を決める予選Q2グループ2に続いて、GT300クラスのポールポジションを決めるグループ1の予選Q2が始まった。Syntium LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ吉本選手は、好調だった予選Q1と同じセットアップで臨む。河野選手と同様の計測3周目からアタックをすると、まずは1分39秒458をマーク。翌周も1分39秒283とわずかにタイムアップを図るが、グリップ感がなくこれ以上のタイム更新ができなかった。予選Q1とコンディションが変わっていたことが想定されるが、本来のパフォーマンスを発揮できずFUJI GT 350km RACEの予選は16番手となった。

 明日は350kmの変則的な決勝レースとなり、チーム力やタイヤの性能や勝敗をわけることになるはず。LMcorsaの強みを活かして、2戦連続のポイント獲得を目指す。

<飯田章監督>
「新たな方向性のセットアップだったため、公式練習ではやや合っていないところがありました。それでも短い時間で煮詰めて行き、予選では良い状況になっていました。また、ダンロップタイヤが持ち込んだモデルは、これまでのウイークポイントが消えていそうで期待しています。予選Q1は予想以上のパフォーマンスが出て5番手となり、変則的な予選になりましたが予選Q2のグループ1に進出できました。結果は16番手となり少し残念な部分もありますが、決勝レースのペースは良さそうなので連続してポイントを獲得したいです」

<吉本大樹選手>
「セットアップで新しいトライをしたときは、すぐにはうまくいきません。それが公式練習の走り始めで出ました。それでも、FCYテストやサーキットサファリの時間も含めて改良を進めていくと、良い方向性が見つかりました。河野選手が担当した予選Q1では予想を超えるタイムで、フィーリングも良いとのことで同じセットアップで予選Q2を走りました。ただ、思ったほどのグリップ感がなく、タイムが伸びなかったです。今回の持ち込みタイヤは決勝レースに強そうなので、明日は期待しています。天候が不安定になりそうですが、チーム力で上位に入りたいです」

<河野駿佑選手>
「吉本選手が担当した公式練習の最初は、マシンのバランスを含めて厳しそうでした。また、予選シミュレーションでもタイムが伸びず、多くの課題がありました。FCYテストやサーキットサファリを含めて調整を進めていくと、良い部分に落ち着きました。担当した予選Q1のアタックは、うまくまとまり気持ちよく走れました。ダンロップタイヤを履くマシンがタイムアップしていたので、コンディションが合ってきたのかもしれません。今回、持ち込んでいるタイヤは決勝レースで強みを発揮してくれそうなので、ドライコンディションのままなら良い展開になりそうです」


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