更新日: 2024.12.17 21:42
TGR TEAM Deloitte TOM’S 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 レースレポート
2024 SUPER GT RACE REPORT
入賞圏内に届かず11位に終わるも、昨シーズンから大躍進のシリーズランキング5位で2024シーズンを締めくくる
2024 AUTOBACS SUPER GT Round5 SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINALが、12月7日(土)~8日(日)に三重県の鈴鹿サーキットで行われた。#37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)は、予選9番手から上位入賞を目指し、レース後半にはトップと遜色ないペースで走ったが、展開が味方せず11位でフィニッシュ。年間のドライバーズランキングは5位となり、昨年から大きく躍進したシーズンとなった。
予選:9番手
決勝:11位
ドライバーズランキング:5位 51ポイント
チームランキング:6位 68ポイント
予選Q1 笹原:P2/1分43秒677
予選Q2 アレジ:P15/1分45秒086
決勝ファステストラップタイム:
笹原:1分48秒428 アレジ:1分48秒225
逆転チャンピオンを狙い攻めの戦略で臨むも、コンディションが噛み合わず9番手で予選を終える
天候:晴れ 気温:14℃ 路面温度:24℃
Round5鈴鹿大会は8月末に予定されていたが、台風接近に伴う影響を考慮して12月に延期されたため、シーズン最終戦の舞台となった。前戦のもてぎ大会では車両トラブルでリタイアを余儀なくされた37号車。逆転でチャンピオンを獲得するためにはポール・トゥ・ウィンが必須条件ということで、まずは予選でポールポジションを獲りにいくために全体的に硬めのタイヤを持ち込む作戦を採用した。
午前中の公式練習では6番手を記録した37号車。今回選択したタイヤの手応えも感じつつ予選に臨んだ。Q1は笹原が担当し、トップに対して0.007秒差に迫る1分43秒677を記録。2番手でセッションを終えた。続いてアレジが担当したQ2では、タイヤの種類を変更。ポールポジションを狙ってタイムアタックをしたが、結果は1分45秒086でライバルを上回ることができず、合算タイム3分28秒763で9番手となった。
●ドライバー 笹原右京
「僕が担当したQ1では、ノーウエイトの同一条件で36号車に勝てたというのはすごくポジティブです。トップには僅差で届きませんでしたが、アタックとしては出来る限りのことはやりました。自分としてはトヨタ勢・ブリヂストン勢でトップを獲れたので満足しています」
●ドライバー ジュリアーノ・アレジ
「ウォームアップが思うようにいかなくて、グリップ感が十分に得られていない状態でした。今回はチャレンジングなタイヤ選択をしましたが、そのメリットを活かしきれなかったです。37号車のポテンシャルが高いことは分かっているので。決勝では良いレースをしたいです」
●チーム監督 ミハエル・クルム
「まずは36号車のチャンピオン獲得を祝福したいです。僕たちも逆転のために色々な作戦を立ててきましたが、選んだタイヤと予選時の気温が合わず、右京のQ1は良かったですがジュリアーノのQ2は上位にいけませんでした」
●レースエンジニア 大立健太
「逆転チャンピオンのためにはポールポジションが絶対条件だったので、それを見越して少し攻めたタイヤ選択をしました。Q2では速さを発揮できませんでしたが、エンジニア目線では今回の選択は間違っていなかったと思います」
寒いコンディションに苦戦しながらも、後半は好ペースを披露し11位フィニッシュ
天候:晴れ 気温:13℃ 路面温度:19℃
9番グリッドから今季最終戦に臨んだ37号車は、アレジがスタートを担当。予選Q2で使用した硬めのタイヤを使わなければいけなかったこともあり、序盤はペースを上げることに苦戦。一時は13番手まで順位を下げたが、粘り強く戦って11番手まで挽回した。
17周目にピットインして笹原に交代。1台に逆転されて12番手で後半スティントを開始した。ポイント圏内を目指して追い上げていくが、前後のライバルと間隔が空いている状態で、順位を上げるチャンスがこなかった。それでも笹原は可能な限りスピードを上げていき、一時はトップ集団とほぼ同じペースで周回するなど、37号車が持つ戦闘力の高さを示した。
終盤にライバルの1台がピットストップをしたことで順位を上げて11位でチェッカーフラッグ。ポイント獲得とはならなかったが、最後まで諦めない走りを披露した。今季2勝を挙げる活躍をみせた37号車は、ドライバーズランキング5位でシーズンを終えた。
●ドライバー 笹原右京
ジュリアーノとは違うタイヤを履いて後半を走りましたが、それでも周りと比べると硬めのタイヤだったので、厳しい状況ではありました。それでもトップとあまり変わらないペースで走れていましたが、前方との差が大きかったので、追いつくまでには至りませんでした」
●ドライバー ジュリアーノ・アレジ
「タイヤのウォームアップが難しかったですけど、温まれば良い感じで走ることができました。ただFCYが入るとタイヤのゴムカスを拾いやすくなって、そこでも苦労しました。苦しかったですけど、逆転のためにリスクを承知のうえで選んだ戦略なので仕方ないです。
●チーム監督 ミハエル・クルム
僕たちが選んだタイヤと決勝のコンディションがマッチせず、ポイントを獲れなかったのは残念でしたが、やれることはやりました。タイトル争いではやはりもてぎ大会のリタイアが大きかったですが、今年2勝できましたし、ふたりのドライバーが進歩してくれた1年でした」
●レースエンジニア 大立健太
「前半、タイヤのウォームアップはしっかりできていたと思いますが、ライバルから遅れをとる結果となりました。後半で違う種類のタイヤを装着してからは、笹原選手がトップと同じようなペースで走ってくれたのはポジティブなところでした」
●チームオーナー 舘信秀
「最終戦ではポイントを獲ることができませんでしたが、レースペースも悪くなかったと思います。振り返ると、昨年は終始苦労してどん底のようなシーズンを過ごしました。そこからみんなが頑張って、今年は2回優勝することができました。これは間違いなく進歩を遂げた結果です。2025年は36号車と渡り合えるようなレースをしてくれることを期待しています」
「今年もたくさんのご支援・ご声援をいただき、ありがとうございました! 2025年も更なるご支援、ご声援をお願い申し上げます」