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MotoGP | LCRホンダ 2021年

LCRホンダ

■LCRホンダ・イデミツ/カストロール プロフィール

 ホンダのマシンでMotoGPクラスに参戦するインディペンデントチーム、LCRホンダ。それぞれのライダーにつくスポンサーの違いから、2020年の所属ライダーであるカル・クラッチローは『LCRホンダ・カストロール』、中上貴晶は『LCRホンダ・イデミツ』をチーム名としている。

 LCRの設立は1996年。当時まだロードレース世界選手権125ccクラスに参戦していた、ルーチョ・チェッキネロが立ち上げたチームだ。チェッキネロはライダーとチームオーナーを兼任して世界選手権を戦った。1998年から2000年の3年間は、上田昇がこのチームから125ccクラスに参戦している。

 チェッキネロは2003年にライダーを引退し、チームオーナー業に専念。2005年にはケーシー・ストーナーが、同チームからアプリリアのマシンで250ccクラスに参戦した。長らく125ccクラス、250ccクラスに参戦してきたLCRは、翌2006年にはストーナーとともにMotoGPクラスに挑戦を開始し、ストーナーはホンダのRC211Vを駆って戦った。

 2008年以降はMotoGPクラスの参戦に集中。カルロス・チェカ、ランディ・ド・プニエ、トニ・エリアス、ステファン・ブラドルいった歴代の所属ライダーとともに最高峰クラスに参戦してきた。2015年には2台体制となり、クラッチローとジャック・ミラーが起用された。2016年から2017年はクラッチローの1台体制に戻ったが、2018年には4年ぶりの最高峰クラスフル参戦日本人ライダーとなった中上が起用され、再び2台体制となった。

 クラッチローは2018年シーズン第2戦アルゼンチンGPで優勝を飾ったほか、これまでにLCRホンダで6度の表彰台を獲得。2018年シーズン第17戦オーストラリアGPでは大クラッシュを喫し大怪我を負ったが、オフシーズン中にリハビリに励み、2019年シーズン開幕戦からレース復帰を果たしている。中上は表彰台こそまだないが、雨によりレースが一時中断されるほどの悪条件だった2018年シーズン最終戦バレンシアGPでは6位入賞。2019年シーズン第6戦イタリアGPではドライコンディションでベストリザルトの5位に入った。

 また、2019年シーズン後半の第17戦マレーシアGPから第19戦バレンシアGPまでの3戦は、中上が右肩の手術により欠場したため、ヨハン・ザルコが起用されている。ザルコはこのシーズン、レッドブル・KTM・ファクトリーレーシングから参戦していたが、シーズン途中で同チームを離脱。後半3戦をLCRホンダから戦った。

 2020年もクラッチロー、中上の布陣は継続。どちらもHRC契約だが、クラッチローが駆るのはファクトリーチームと同様の2020年型RC213Vで、一方、中上は2019年型マシンでの参戦となる。

(TEXT:Eri Ito)

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