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投稿日: 2022.09.15 23:40
更新日: 2022.09.28 23:45

Team MOTOYAMA 2022 TCRジャパンシリーズ第5大会 レースレポート


国内レース他 | Team MOTOYAMA 2022 TCRジャパンシリーズ第5大会 レースレポート

Team MOTOYAMAプレスリリース
2022年9月15日

TEAM MOTOYAMAの滝川聡選手、WECサポートレースは予選でのアクシデントのため、無念の欠場。

各位
 スーパーGT選手権や国内トップフォーミュラで幾多のチャンピオンに輝いた本山哲選手が、自らのチーム「TEAM MOTOYAMA」を新たに立ち上げ、監督として2022年度TCRジャパンシリーズにフル参戦しております。

 4月8~10日に開催されたTCRジャパンシリーズ開幕戦の富士スピードウェイ大会で4輪レースデビューを果たしたジェントルマンドライバー滝川聡選手と共に、着実なステップアッププログラムをこなしつつ、モータースポーツの楽しさをアピールし続けています。

 滝川聡選手はTCRジャパンシリーズや全日本スーパーフォーミュラ選手権の協賛スポンサーである「B.R.Mクロノグラフ」を輸入する日本総代理店、Viron Japan株式会社の代表取締役CEOであり、同社の親会社であるKJホールディングス株式会社の代表取締役社長です。本山哲監督がB.R.Mアンバサダーを務める関係で、今回のジェントルマンドライバー育成プロジェクトがスタートいたしました。

 第5大会は、2022年FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦富士6時間耐久レースのサポートイベントとして開催されることとなり、パドックは海外から多くのチームスタッフが詰めかけ、まるでヨーロッパのような華やかな雰囲気に包まれました。

 滝川聡選手にとって、富士スピードウェイは2022年TCRJ開幕戦でレースデビューを果たしたサーキットであり、プライベートテストでもTCRマシンで走り込み経験を積んだサーキットです。

 金曜日の朝、サポートレース用にBパドックに特設されたピットテントを訪れた滝川聡選手は、いつも以上にリラックスした雰囲気で周囲のスタッフを和ませ、近藤エンジニアとデータをチェック。本山哲監督のアドバイスに耳を傾け、大谷飛雄コーチとオンボードカメラでのドライビングチェックを怠りません。デビュー戦の富士で見せた不安な表情は一切無く、すでにレーシングドライバー、滝川聡選手へと著しく成長した姿を見せてくれました。

 今大会はWECのサポートレースということもあり、金曜日に1時間のフリー走行が2回、土曜日の朝、サタデーシリーズ、サンデーシリーズの予選が実施され、土曜日の午後にサタデーシリーズ決勝、日曜日の朝にサンデーシリーズ決勝という変則スケジュールです。

 滝川聡選手は午前10時15分に開始された30分間の専有走行1回目から順調な滑り出しを見せ、チェッカー寸前の12周目に1分51秒299までタイムアップし、11番手でセッションを終えました。このタイムは、滝川聡選手が前回の富士大会で、サタデーシリーズ決勝中に刻んだ自己ベストタイム、1分52秒024を0.8秒も縮める好タイムでした。

 午後14時45分から開始の専有走行2回目は、TEAM MOTOYAMAにとって厳しい結果となりました。2周目のコントロールラインを通過した24号車Audi RS3LMSが、ストレートエンド、第1コーナー手前のブレーキンング時にバランスを崩し、アウト側のガードレールにクラッシュしてしまったのです。専有走行は赤旗中断となり、そのままセッション終了。マシンはフロント部分を大破。幸い滝川聡選手の身体に怪我はなかったため、無事を確認すると、即座にマシン修復作業に取り掛かりました。

 チームルマンのメカニックによる修復作業は深夜2時まで続き、土曜日の朝には予選出走に備えた24号車が磨き上げられた状況で佇んでいました。

 しかし、万全の体制で迎えたはずの予選は、さらに滝川聡選手にとって厳しい結果となってしまいました。タイヤを温めながら慎重に周回を重ね、2周目に2分00秒741をマークし、3周目の100Rを立ち上がろうとした直後、マシンがリヤから大きくスライドし、ハーフスピン状態でヘヤピン進入アウト側タイヤバリアへと直撃したのです。マシンは前部と左リヤ部にダメージを負い、そのダメージはフレームまで至るほどの衝撃でした。今回も滝川聡選手に怪我が無かったことが不幸中の幸いでしたが、本山哲監督はドライバーの安全性を考え、サタデーレースの出走ならびにサンデーレースの出走を取りやめることを決断いたしました。ピットに戻り、悔しい表情の滝川聡選手でしたが、赤旗中断で貴重な走行時間を奪う原因を作ってしまったことをお詫びするため各チームのピットを周りました。

 今回の欠場により、第5戦終了時点で、滝川聡選手はサタデーシリーズではひとつ順位を下げて総合8位。サンデーシリーズではそのまま総合8位をキープしております。次戦は最終戦鈴鹿大会。今回の悔しさを晴らすべく戦うTEAM MOTOYAMAと滝川聡選手の応援宜しくお願いいたします。

Team MOTOYAMA 2022 TCRジャパンシリーズ第5大会 レースレポート
Team MOTOYAMA 2022 TCRジャパンシリーズ第5大会 レースレポート

■TEAM MOTOYAMA ドライバー 滝川聡選手のコメント
「今回の富士スピードウェイでのレースは、世界耐久選手権のサポートイベントということもあり、TCRJの今シーズンの檜舞台でした。その檜舞台でのレースに出走できない悔しさは、言葉に表せません。専有走行2回目のアクシデントは、ストレートエンドでフルブレーキを踏んだ瞬間にマシンが左側を向き、一瞬のうちにガードレールに飛び込んでしまったのです。最高速に近い領域でのアクシデントだっただけに、心臓が張り裂けるほど怖かったです。レースですからアクシデントもありますが、身体が無事だったことに感謝しております。深夜までかかってマシンを修復してくれたメカニックの方々の気持ちに応えようと、予選ではややアクセルを踏み過ぎてしまったのかもしれません。

 2度の赤旗を出してしまったことで、全チームの皆様の貴重な走行時間を奪ってしまう結果となり、本当に申し訳ございませんでした。この場をお借りして全チームのドライバー並びにチーム関係者の皆様にお詫び申し上げます。

 アクシデントに関してはデータとオンボード映像を再度確認して原因を追究している段階ですが、応援してくださる友人の皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分が走れないことがわかっていながらサーキットまで足を運んでくださり、お声がけいただいた皆様の温かい気持ちに感謝しております。レースをすることの楽しさ、厳しさ、そして仲間の大切さを教えてくれるモータースポーツに感謝いたします」

■TEAM MOTOYAMA 本山哲監督のコメント
「事前練習の成果もあって、専有走行1回目から素晴らしい走りを見せてくれた滝川聡選手でしたが、専有走行2回目のアクシデントで流れが変わり、結果的には今シーズンで最も厳しい結果となってしまいました。タイム的には大きな進歩を見せてくれていただけに、決勝を走らせてあげられなかったのが残念です。マシンはフレームまでダメージが及んでいたため、応急処置的に修理して走らせることは可能だったかもしれませんが、それはドライバーを危険な状況にさらすことだと判断し、苦渋の決断を下しました。

 モータースポーツを続けていく以上、アクシデントは避けて通れないものではありますが、今回の悔しい経験をバネに、滝川聡選手がドライバーとしてより大きな成長を遂げてくれると信じています。

 多くのサポーターの皆様が、朝早くから富士スピードウェイまで応援にいらしてくださいました。クラッシュして落ち込んでいる滝川聡選手を励ましてくださったことや、自分たちを応援してくださっている姿が、このプロジェクトを継続していく原動力になっています。モータースポーツの楽しさを、TEAM MOTOYAMAの活動を通じてこれからも世の中にアピールしていきたいです」


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