更新日: 2023.04.16 22:37
ARTA NSX-GT 16号車 2023スーパーGT第1戦岡山 決勝レポート
第1戦 岡山国際サーキット
GT500 16号車決勝レポート
難しい天気に振り回され続け、タイミング合わずポイント逃す
パレードラップからフォーメーションラップに入ったところでわずかだが雨が降り始めた。スタートドライバーは福住仁嶺選手。順位はキープしたまま1周目を終える。
7周目から300クラスの周回遅れが出始める。10周目からは雨が本格的に降り始めた。福住選手はひとつ順位を落としてしまうが、12周目のヘアピンで順位をもとに戻す。
15周目にタイヤ交換を行うチームが増え、順位を4位に上げる。しかし、ここで300クラスの車両がコースアウト。FCY導入のあと、セーフティーカーに切り替わる。
18周目には並び替えの為、ストレートに全車ストップ。福住選手はタイヤ交換を行っていないが、雨は長くは降らない予報。空には青空も見え始める。
19周目にはほとんどの車がタイヤ交換の為、ピットインを行い、暫定的にトップに立つ。しかし、路面は完全ウェットの為、チームは20周目に福住選手をピットに入れ、ウェットタイヤに交換。14番手でコースに復帰。
雨はまだ降っていたが、日差しが出始めてきた。22周目にリスタート。ここで300クラスの車両が前に入ってしまい、15位に順位を落としてしまうが、ペースは悪く無い。
雨は既に止んでいて、33周目あたりから路面が乾き始め、ドライタイヤに変えるチームが出始めてきた。ここで、トップを走行していた車がFCY中のピットインによるペナルティが出され、14番手に順位を上げた。
41周目を過ぎたあたりから、ルーティンのピットインを行うチームが増え、44周目に福住選手は3番手を走行。福住選手はウェットタイヤを装着していたが、この時点で5分後ぐらいに雨の予報が出ていたので、そのまま走行を続けさせた。
ペースが上がらず、順位を6番手まで落としてしまうが、ここで300クラスの車両がコースアウト。FCYが導入され、雨が徐々に降り始めてきた。50周目にリスタートが切られたが、その周に300クラスの車両がコースアウト。
セーフティーカーが導入されてしまう。1人のドライバーのMAXの周回数は55周で、これを超えると失格になってしまうため、セーフティーカー導入中ではあったが、ペナルティ覚悟のうえ、54周目に福住選手をピットに入れる判断をしたところで赤旗中断となった。
赤旗中のピットインはペナルティの対象とはならないので、ギリギリのタイミングだった。オフィシャルの承諾が得られるまでピット作業は出来ないが、作業OKの指示が出て、タイヤ交換、ガソリン給油、ドライバー交代を終えて、赤旗解除を待った。
セーフティーカー先導でレースがリスタート。雨が強くなってきたため、タイヤ交換のために数台がピットに入ったが、ホイールナットを締めないまま出て行った車両がコース途中で止まってしまったため、セーフティーカーの先導が延長される。2スティント目を走る大津弘樹選手は、ピットスタートとなったが、ラップダウンもあり、復帰した順位は5番手。
60周目にリスタートが切られる予定だったが、300クラスの車両のホイールが外れてしまい、セーフティーカーが更に延長されたが、雨足が強くなってきた為、再び赤旗中断となる。
16時20分にセーフティーカー先導でリスタートが切られたが、雨量が減らないため、赤旗中断になり、このままチェッカーとなった。16号車は途中、最後尾まで落ちながらも、上手いレース運びで5位でチェッカーを受けた。
ところが、レース後に『赤旗ラインの無視』のペナルティで最終的には11位でレースを終えた。
*福住選手以外のコメントはペナルティを受ける前のものです。
鈴木亜久里監督のコメント
「雨の降り方が読めないところもあって、仁嶺には苦労させちゃったけど、我慢強いレースをしてくれて、何とか5位を獲れたのは良かったです。難しいレースをチームも良く頑張ってくれました」
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「16号車もピットインのタイミングを何度か失い、最後尾まで落ちたのに、5位入賞は嬉しいね。次回はワンツーで締めたいです」
田中洋克チームディレクターのコメント
「状況的には荒れた展開になるのは予想出来たんですが、8号車とは真逆の作戦になっちゃったんですけど、結果的に順位を上げる事が出来たので、結果オーライですけど、本当に良かったです。次は2台とももっと良い成績を出したいと思います」
福住仁嶺選手のコメント
「規定周回数のマックスギリギリまで走りましたが、スタート直後、少しタイミングが悪く、順位を上げられませんでしたが、車のコンディションは良かったです。ボクらは最初にピットに入らなかったところでステイアウトするしかなかったので、雨が降らないことを願ったのですが、雨が降ってしまったり、数回にわたりタイミングよくピットに入る事が出来ませんでした」
「リスタートの時も300クラスの車両が前に入ってしまったりとか、不運続きでした。そこから、この後の展開はチームの皆さんに助けてもらい、最低限のリザルトは残せたと思います。しかしながら、今回の課題をしっかりと次のレースに生かしていきたいです」
「レース後にペナルティを課されて11位となり、ポイントを取ることができず残念な結果になってしまいましたが、次戦はこの悔しさをバネに頑張りたいと思います」
大津弘樹選手のコメント
「難しい状況の中、それぞれの判断をする場面で後手後手にまわってしまった部分もあるのですが、ドライバーの規定周回数ギリギリのところで、しかも赤旗が出てドライバー交代、タイヤ交換が出来て、雨の中スリックで走れて、ボクのスティントで順位を上げられたのは良かったのです」
「反省点が残るレースになってしまいましたが、もっともっと良い判断が出来たタイミングがあったと思うので、次から更にレベルアップしていきたいと思います」