更新日: 2017.09.15 15:23
0.5インチアップが生む感触の変化。“絶対王者”中須賀の不調と復活の理由
「(これまでの転倒に関しては)前後のタイヤのバランスが崩れている状態でフロントのブレーキングで走ろうとしてしまうから、最後に攻めきろうとしたときに自分には(路面の)インフォメーションが足りなくて行き過ぎてしまい、転倒してしまうパターンが多い。ライディングスタイルを変えていかないといけませんでした。それは把握はしているし、イメージも作っているけど、いざ攻めていくと自分の乗り方になってしまっているんです(苦笑)」
中須賀が「17インチの走らせ方を把握している」と語ったとおり、全日本ロードレース第7戦の決勝では、終盤で高橋を引き離し、今季2勝目を挙げた。レース後、中須賀は記者会見で「最後の4周は異常に長く感じて、コーナーでブレーキングするたびに悪夢がよみがえっていました。これまで自分のペースで走り始めると転倒してしまっていたので、最後の4周は今まで以上に集中して攻めの走りでペースをキープできたので、悪い流れは断ち切れたかなと思います」とコメントしている。
全日本ロードレースも残り3レース。中須賀はオートポリス戦の結果でポイントランキング20位から13位に浮上したが、チャンピオン争いに加わるのは厳しい状況だ。
それでも中須賀はチャンピオン獲得をあきらめておらず、最後に「ランキング争いは厳しですが、今シーズンは終わっていないので、残りのレース、もちろん全戦優勝しかないのですが、勝ち方と『中須賀は強いんだな』という内容のレース展開にしたいと思っています。チャンピオン争いをかき回していきますよ」と強く意気込んだ。
今シーズンのチャンピオン争いはどのような結末を迎えるのだろうか。残り3戦、中須賀の活躍から目が離せない。