投稿日: 2018.12.04 18:06
更新日: 2018.12.04 18:46
更新日: 2018.12.04 18:46
ホンダRC213V+ロレンソがテストで見せた想像以上のパフォーマンスとは/ノブ青木の知って得するMotoGP
Nobuatsu Aoki/Text:Go Takahashi
ただ、トータルパフォーマンスではまだまだドゥカティに分があるように見受けられる。ヘレスではファクトリー入りしたダニロ・ペトルッチが5番手どまりだったが、ドゥカティのまとまりのよさは相変わらず。
ついにはリヤウイングまで装着するなど、チャレンジングな開発も相変わらずだ。リヤウイングの効果のほどは正直なところまだ様子見と言ったところだが、開発に対するモチベーションはさすがに熱い。
ヤマハはYZR-M1のエンジンをいろいろ試しているようだ。バレンシアテストでは新スペックのエンジンを2基持ち込み、主には“タイヤがタレてきた後にどうなるか”と、レース後半に焦点を合わせた検証を繰り返していた。
エンジンスペックによって走りは異なる。コーナー出口で適度にリヤのホイールスピンが止まり、いち早くマシンを起こして加速できるような仕様もあるようだ。ちなみにこれは電子制御とは関係のないエンジンの“素”の部分の話。YZR-M1、戦闘力が高まっているのは間違いない。
ただ、ちょっと気がかりなのはマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)が“ノリノリモード”になっていることかな。彼は今、“何に乗ってもイケる”状態。このままマシンを作り込んでいくと冷静な判断を見誤り、シーズンが始まってから苦労する可能性がある。ここはドクター、バレンティーノ・ロッシ先輩の結果を重視しておいた方がいいような気がする……。