更新日: 2020.08.13 15:32
初優勝の喜びを語るビンダー「家族が大きな犠牲を払って裏側を支えてくれた」/MotoGP第4戦レビュー
そして、2020年より、レッドブル・KTMファクトリーレーシングより、MotoGPクラスにステップアップ。今シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズンの開幕が遅れたが、デビュー戦となったスペインGPから予選Q2に進み、11番グリッドからスタートして13位に入賞。
2戦目のアンダルシアGPでは予選9番手を獲得しながら、決勝はスタート直後の1コーナーで同じKTMを駆るミゲール・オリベイラに接触してしまい、コースオフ。コースに復帰した後、上位陣と同等のペースで追い上げたものの、転倒リタイアに終わった。
そして、迎えた3戦目のチェコGPでは予選でMotoGPベストグリッドを更新する7番手を獲得。決勝朝のウォームアップセッションでも5番手につけていた。
決勝はフランコ・モルビデリが先行して始まったが、ビンダーは序盤から上位グループにつけると、レース中盤にモルビデリをパスしてトップに浮上。そこからリードを広げて、MotoGPクラス3戦目で初優勝を飾った。
「僕が南アフリカ人ライダーで初めてMotoGPクラスで優勝したライダーだなんて、信じられないよ。南アフリカには大勢のモータースポーツファンがいる。レースを始めたころから大勢のファンに支えられてきた、初優勝を飾ったことはすばらしいこと。これは僕だけじゃない。この勝利が南アフリカで僕たちのスポーツにとって何かを生み出すことを願っているよ」
「正直、何をどう説明したらいいかわからない。正気ではいられないよ。いつも自分の結果を説明できると思っていたが、多くの人が喜んでくれて、いい影響を与えたようだ。すべてを動かしたことは、それが予想外の結果だったということだと思う」
「電話が鳴りっぱなしだったので、今はフライトモードにしている。メッセージや着信など、とんでもないことになっていたよ。何度も両親に電話したが、いつも話し中だった。この勝利が家族にとってどれだけハッピーなことかが分かった。家族は僕のレース活動に対して、大きな犠牲を払って来た。僕はレースに出かけるだけで、MotoGPのパドックにいるという夢の中に生きている10代の子供だったが、家族はその裏側を支えてくれた。苦労したと思う。初めは困難だったからね」
「KTMファミリーの一員であることを誇りに思う。KTMはどのクラスでも勝利を収めてきた。MotoGPクラスで勝利することは信じられないことであり、夢が実現した。KTMのスタッフのハードワークと献身のおかげだと思う。彼らはすべてに最大の努力をしてきた。僕がこれまで出会って来た人々の中で、彼らは最もクレージーな人たちの集まりだ」
「次のレッドブルリンクではいつもうまくやってきた。ただし、MotoGPのマシンで走ったことはない。MotoGPマシンで新しいコースに臨むたびにすべてが変わる。走行ライン、ブレーキングポイントは異なるからだ」
今週末はKTMのホームレースとなるオーストリアGPに臨む。KTMはシーズン再スタート前にレッドブルリンクでテストを行ったが、南アフリカに戻っていたビンダーはこのテストに参加できなかった。そのため、金曜日にMotoGPマシンで初めてレッドブルリンクを走る。KTMはチェコGP後にブルノに留まり、テストを行なった。KTMのホームで連勝なるか、注目が集まる。
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