更新日: 2022.11.10 18:44
ドゥカティ、BMW、トライアンフにモト・グッツィも!最新の輸入バイクに一気試乗/現役大学生ライダーの本音でGO!
BMW CE04
■利便性を追求した電動シティコミューター
エンジン形式:液冷オルタネーター搭載、永久磁石式同期電動機
バッテリー容量:60.6AH(8.9kWh)リチウムイオン電池
シート高:800mm
車両重量:231kg
車両価格:161万円
BMWの最新電動スクーター『CE04』は、2017年発売のCレボリューションの後継モデル。シートが小さめで乗り降りしやすいのが印象的でした。アクセルを戻すと回生ブレーキで充電される仕組みです。4段階のモードで、加速と減速のバランスを自分好みに変えることができます。実際に試乗してみると発進時に少し不安を感じたものの、走り出してしまえば安定感があって、重さも大きさも気にならなかったです。
また、エンブレがとても良く効いたのも印象的でした。ただ、ガソリン車とは違って、自分の感覚から外れてバイク自身がスッと動くため、試乗中に少し酔ってしまいました。
『CE04』で面白かったのは、リバース機能が付いていること。重たい電動バイクなので、駐車の際にバックしながら動かせるのは、とてもありがたかったです。また、ポケットにキーを入れたまま始動可能なキーレス・ライド仕様も便利だと感じました。
日本仕様はクイックチャージが設定されており、通常の半分の5時間でフル充電が可能です。夜間に充電して、翌朝に使えることを想定して作られた機能だそうです。『CE04』は中型免許で乗ることができるので、ハードルも高くありません。コロナ禍で公共交通機関での移動を避けたい方にベストな選択ではないかと思います。
■BMW Motorrad G310R
■万人ウケ間違いなし! BMWの中型バイク
総排気量:312cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:785mm
車両重量:164kg
車両価格:63万7000円
1000ccを超える大型バイクのイメージが強いBMW Motorradですが、普通二輪免許でも乗れる小排気量のバイクもラインアップされています。そのひとつが『BMW G310R』です。
日本には2017年に初上陸、2021年にはフルモデルチェンジを受けた『G310R』は、大きめのタンクまわりなどにBMWらしさを残しつつも、ギュッと詰まったコンパクトなデザインです。車両重量の軽さを考慮して後方排気で前後のバランスを整えており、どっしりとした安定感があります。
シート高は785mmと、中型バイクの中では高めに設定されていますが、足つきは両足の踵が少し浮く程度で、危なげなく発進・停車できます。スポーティで取り回しも良いので、普段使いからロングツーリングまで幅広いシーンで活躍してくれそうです。
■モト・グッツィ V7ストーン
■長い伝統を持つ初心者向けカフェレーサー
総排気量:853.4cc
エンジン形式:空冷OHV2バルブV型2気筒
シート高:780mm
車両重量:218kg
車両価格:123万2000円
モト・グッツィのV7シリーズは1960年代に初登場し、幾度かの廃盤&復刻を重ねてきた伝統的なカフェレーサーです。シート高は780mmで両足の母指球がつく程度ですが、車重は218kgと、850ccのカフェレーサーとは思えないほど軽く、スラロームでの倒し込みや方向転換も楽々です。低いギヤでもある程度のスピードまで出せるので、ギヤチェンジが忙しくなく、エントリーライダーでも乗りやすいと思います。
『V7ストーン』は、伝統的なクラシカルなデザインを保守しながら、メーターやヘッドライトなどに今のトレンドを取り入れて、独特な世界観を演出しています。レトロモダンなデザインが好きな方にオススメのバイクです。
■ベネリ125S
■学生ライダーにおすすめ! 125ccストリートファイター
総排気量:125cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:810mm
車両重量:124kg
車両価格:39万4900円
2021年に発売されて大人気となった、12インチタイヤを履くコンパクトスポーツ『ベネリTNT125』。このマシンのタイヤを17インチに変えて、エンジンを油冷から水冷に設計し直したのが『ベネリ125S』です。
デザインはコンパクトかつシャープで、洗練されています。カラーリングはブラック、ホワイト、レッド、特別色のグリーンと4種類。カラーリングによってバイクの印象が大きく変わるため、色選びも楽しそうです。試乗してみると、とにかく軽くて、とっても乗りやすかったです。ボディは小さいけれど、安定感も高くて、バランンスの良さを感じました。
『125S』は排気量が125ccなので小型二輪免許で乗ることができます。車両価格も40万円以下という“優しい”設定なので、学生ライダーでも許容範囲かなと思いました。もちろん、ベテランライダーの方でも物足りないと感じることはないと思います。日常の足からツーリングまで楽しみ方は無限大です。
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輸入メーカーのバイクは、国産メーカーと比べると「重い、扱いにくい、癖が強い、価格が高い」とハードルが高いという印象を抱いている方も多いと思います。ですが、今回実際にいろいろな車種に試乗してみて、「想像していたより、扱いやすくて、癖も程よく、車両価格も“優しい”んだ」と、驚くことが多かったです。
女性ライダーやエントリーライダーでも乗りやすい小排気量のモデルもたくさん用意されています。デザインやカラーリングも、国産メーカーにはない“個性”が光っていました。みなさんも是非、輸入車バイクの扉を開いてみてください!
さて私事ですが、コロナ禍で延期を余儀なくされていたスペイン・バルセロナへの留学がようやく叶いそうで、今はその準備に勤しんでいます。現地での生活が落ち着いたら、スペインをはじめとした欧州のバイク事情やレースについてもお伝えできればと思っています! みなさま、¡Hasta pront!