アウディ、プレミアムクロスオーバー『A4オールロード・クワトロ』発売
ultraテクノロジーにより進化したquattroシステム
新型Audi A4 allroad quattroには、アウディの生産モデルでは初の「ultraテクノロジーを用いたquattroドライブシステム」が搭載されています。これは、メカニカルなディファレンシャルユニットを用いたアウディ伝統のquattroシステムに、インテリジェントな制御機構と2箇所の駆動力断絶機構を付加することで、無駄な駆動抵抗を減らし、実走行での伝達効率を大幅に改善したシステムです。トラクション面での負荷が小さく、4WD走行の必要が認められない場合には、センターディファレンシャルの多板クラッチと、リヤディファレンシャルに内蔵したデカップリングクラッチをリリースして、FWD(前輪駆動)で走行するようにします。この場合、プロペラシャフトとリヤディファレンシャルはホイールから切り離されていますから、無駄な駆動抵抗が最小化されます。もっとも、この新テクノロジーの真にユニークな特長は、そこから4WDへ切り替えるプログラムで、数多くのセンサーから送られてくる情報をもとに、インテリジェントな能力を備えた制御システムが車両の走行状況を常に「先読み」し、4WDのトラクションが必要となる「寸前」に2箇所のクラッチを素早く接続して、quattroモデル本来の走行性能が発揮されるようにしています。そのため、通常のquattroモデルに対し、安定性、運動性能、走破性の面でデメリットはまったくありません。ちなみに、この「ultraテクノロジーを用いたquattroドライブシステム」の制御プログラムは、アウディドライブセレクトのモード選択を介して、ドライバーが調整することができます。標準的な制御が行われるautoモードに対し、dynamicのモードを選ぶと、4WDへの切り替えがより早期に行われるようになり、後輪へ分配されるトルクの割合も多めの設定に代わります。さらに、allroad quattro用に新たに導入されたoffroadのモードを選ぶと、常時4WDで走るようになります。
複合材料による軽量ボディ
外寸が若干大きくなっているにも関わらず、新型Audi A4 allroad quattroは、従来型と比べて90kgもの軽量化を実現しています。熱間成形スチールやアルミを多用した複合構造のボディで15kg、改良を施した5リンク式フロントサスペンションで5kg、新設計のエレクトロメカニカルステアリングシステムで3.5kg、台形リンク式から5リンク式に設計を改めたリヤサスペンションで7.5kg、従来型モデルに対して重量を削減しています。また、ダッシュボード下部の構造材やフロントクロスメンバーにはアルミ押し出し材を、Dピラーとルーフの接合部にはアルミダイキャスト品を採用し、リアハッチゲートもアルミ製とするなど、各所に軽量素材を活用しています。