国内レース他 ニュース

投稿日: 2017.09.04 18:58

86/BRZ第7戦:服部尚貴、富士で2015年以来2年ぶり優勝。チームのワン・ツーに貢献


国内レース他 | 86/BRZ第7戦:服部尚貴、富士で2015年以来2年ぶり優勝。チームのワン・ツーに貢献

 プロフェッショナルシリーズの専有走行では、ダンロップ勢が好調。服部尚貴(OTG DL 86)が唯一2分5秒台に乗せてトップで、これにFIA-F4選手権にも出場中の菅波冬吾(OTG DL 86)が続いていた。

 予選でも、そのムードは変わらなかったものの、服部を抑えてポールポジションを奪ったのは吉田広樹(OTG TN滋賀86)。2分5秒027をマークし、その1秒以内に20台もひしめき合う中、服部にすらコンマ2秒の差をつけていた。

「走り始めはすごく調子が良かったんですが、そこからだんだんしっくり来なくなり、いろいろ悩んでしまったんですが、一緒に走る相手なんですけど、服部さんには相談に乗ってもらって。チームもダンロップさんも『自分を信じて』って元のセット、空気圧に戻してもらって、思いっきり行けたのが良かったんだと思います。でも、本番は明日の決勝なので、焦らず戦いと思います」と吉田。なお、2列目には平中克幸(GY RACING 86)と近藤翼(神奈川トヨタ☆DTEC86R)が並ぶこととなった。

 プロフェッショナルシリーズの決勝レースも土曜日に。そのスタートを決めたのが吉田で、服部をしっかり抑えて1コーナーに先頭で飛び込んでいく。その後方では大混戦、オープニングラップのうちに随所でめまぐるしく順位が入れ替わる。と同時に、早くもトップ争いは吉田と服部の一騎討ち状態に。

 3番手には近藤が上がり、平中と順位を入れ替える。5番手は坪井翔(ネッツ東埼玉ワコーズED86)で、6番手は井口卓人(CG ROBOT BRZ BS)。

 トップを行く吉田ながら、それはもう服部という蛇ににらまれたカエル状態。引き離すこともできず、背後から強烈なプレッシャーをかけられ、しっかりラインをトレースすることもままならずにいた。

 その間に近づいてきたのが近藤で、戦いはやがて三つどもえに。8周目に服部がついに動く、このままでは近藤に食われかねないから……。まず13コーナーでインを突き、ここでの逆転はならなかったものの、今度は最終コーナーでインを刺して、ストレートで吉田の前に出ることに成功。

86/BRZ Race第7戦富士 プロフェッショナルシリーズ 決勝
86/BRZ Race第7戦富士 プロフェッショナルシリーズ 決勝

 続いて近藤が吉田に襲いかかり、最後のストレートでは横に並びかけられたが、コンマ2秒差で逃げ切ることとなり、服部とチームメイト同士、ワンツーフィニッシュを達成した。

服部尚貴(OTG DL 86)
服部尚貴(OTG DL 86)

「蛇の生殺し? いやいや、そんなことはなくて、チャンスを待ちました。一発で仕留めようと思っていたので。まっすぐ(ストレート区間)は吉田の方が速いけど、コーナーは僕の方が速くて。ちょっとした好みの違いでセットが違うから。そういう意味では、こっちの方がうまくいっていたと思うけど、本人もプレッシャーにやられていたと思う。まったくの緊張感が伝わってきたから。それにしても久しぶりの優勝で嬉しいわ~」と服部。

86/BRZ Race第7戦富士 プロフェッショナルシリーズ 表彰台
86/BRZ Race第7戦富士 プロフェッショナルシリーズ 表彰台

 一方、敗れた吉田は「スタートでは緊張しなかったんですが、服部さんが離れずついてきたので、全然自分の走りができませんでした。自分のプレッシャーの弱さが今後の課題というか、勉強になりました……」と師匠に完敗宣言も。

 一方、4番手争いが平中、坪井、井口の間で激しく繰り広げられたものの、中盤に井口が脱落。代わってバトルに加わったのが、最後のシビックインター王者、市森友明(大阪トヨタ86レーシング)だった。予選10番手からじわりじわりと順位を上げ、7周目には5番手に浮上。あと一歩のところで平中をかわせなかったものの、かつての勢いを取り戻したのは間違いない。

 なお、ポイントリーダー佐々木雅弘(小倉クラッチREVO86BS)はエンジントラブルで、1周目にリタイア。それでも近藤にこそやや差を詰められたものの、ランキングトップはキープした。

 86/BRZ Raceの第8戦は、9月30~10月1日にスポーツランドSUGOで行われる。


関連のニュース