投稿日: 2016.04.25 17:47
更新日: 2016.04.25 17:48
更新日: 2016.04.25 17:48
幻のF1マシン「ロータス88」を、ゲイリー・アンダーソンが評価
Translation:Kenji Mizugaki/AUTOSPORT web
「当時、私にはブラバムのシステムが最も実用的で、複雑さを最小限に抑えた良いアイデアのように思えた。彼らはダブルスプリングシステムを選択していた。これは第1段階のスプリングとして、きわめて柔らかいバネに大きなプリロードをかけたものを使っていた。車速が上がってダウンフォースが増え、このスプリングのプリロードを超える荷重がかかると、1段目のスプリングが縮みきって車高が下がり、フレキシブルスカートが路面に接触するという仕組みだ。
これによってアンダーフロアはある程度まで密閉され、規定の車高を保った状態よりも大きなダウンフォースを発生したのだ。このアイデアの最大の弱点は、フレキシブルスカートがすぐに摩耗して、発生するダウンフォース量が不安定になることだった。
その問題は、フレキシブルスカートを外側ではなく、内側に折れ曲がるようにすることで解決された。アンダーフロアで負圧が発生してダウンフォースを生み出すと、スカートと路面の隙間を通って外側から内側へ空気が流れ込む。この空気の流れでスカートの下端がわずかに浮き上がり、路面との接触による摩耗が劇的に減少したのだ。アンダーフロアに空気が流れ込むことで、ダウンフォースの絶対量は少し減ってしまうものの、安定したダウンフォースを得られるメリットのほうが、ずっと大きかった」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています