今宮純の金曜インプレッション:レッドブル対決は先輩リカルドやや優勢、アロンソQ3の鍵は「セクター3」
注目のレッドブル、先輩ダニエル・リカルドvs後輩マックス・フェルスタッペンについて。金曜を見るかぎりでは先輩が「6:4」で、しのいだ。フリー走行1回目は0.169秒差、フリー走行2回目は0.181秒差、それぞれ5位と6位で先行。ただしセクタータイムでは両セッションともに1と2でフェルスタッペンが速く、初乗りマシンで高速〜中速コーナーをたちまち攻め込むセンスを示した。しかし先輩にセクター3で劣り、このエリアでのタイム差がラップタイムに響いた。
フェルスタッペンはRB12のダイナミック・ダウンフォースに驚き、セクター1と2をいままでより高い全開率でクリアできただろう。だが今季TAGホイヤー(ルノー)パワーユニットのドライバビリティは初体験。セクター3ではオン&オフのタイミングが、やや違った。フェルスタッペンは金曜の夜にデータロガー・シートから学んだに違いない。
おそらくリカルドには、まだ隠し持っている部分があり、それを予選アタックのときまでとっておく。データ数値に明らかにしないように……突然の移籍騒動から見どころが増えた「レッドブル・バトル」だ。
スペインGPだからこそ注目のフェルナンド・アロンソ、マクラーレン・ホンダ初のQ3進出なるか。金曜のスタンドに観客は少なかったが、初日7位は喜ばしいこと。いつものようにウイリアムズ勢が鳴りを潜め11位バルテリ・ボッタス、16位フェリペ・マッサ。フォース・インディア勢が9位セルジオ・ペレス、10位ニコ・ヒュルケンベルグ。この2チームを下さねば、アロンソのQ3進出はない。勝負ポイントはセクター3になりそうだ。MP4-31にはクイックターン性を、ホンダRA616Hにはドライバビリティを、あとはアロンソになんとかしてもらおう。