更新日: 2018.03.30 11:48
【今宮純のF1オーストラリアGP採点】フェルスタッペンの猛攻をしのぎ勝負強さを発揮したアロンソ
☆☆☆☆ ダニエル・リカルド
“アタック・モード”で54周目に最速ラップ、これはRB14現有戦力を確認する意味があった。8位グリッドから4位フィニッシュ、レースペースではフェラーリと同等、セクター3ではメルセデスに匹敵。“1強時代”は崩れかけ、三つ巴時代を実感させる最速ラップだった。
☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン
ありえないことだがもしリーダーがベッテルではなく、かつてのニコ・ロズベルグであったなら彼は遮二無二ピットアウト後、追い詰めて行ったのではないか。チーム無線など聞かずに、ギャップを11秒以下に削ろうとしたに違いない。それにしても5年連続PPは圧巻、セクター1の早道を知り尽くしている。
☆☆☆☆ キミ・ライコネン
ウルトラソフトの作動温度域は90~110度、このスペックにキミは好感触を持っているようだ。立ち上がり発熱性に苦しむ傾向がない。それは合同テスト時点から見てとれた。予選2位を獲得、決勝スタート直後はハミルトンより明らかにグリップがまさり、攻撃ラインをとっていた。今後も状況でいけるなら、対メルセデスのチーム戦はさらに緊迫するだろう。
☆☆☆☆☆ セバスチャン・ベッテル
初日段階ではリヤのスタビリティを欠き、何度か高速コーナー出口で不安定な挙動があった。それを改善した土曜、予選アタック中の13コーナーでのミス(ブレーキング)が惜しまれる。ハミルトンとは0.674秒の大差になったものの、自分自身のタイムロスを差し引けばそこまでではない。闘志満々、26周目までのタイヤマネージメントが運を呼び込んだのは確か。そしてバーチャルセーフティカー状態で勝機をつかんだストラテジスト・グループもいい仕事を実行、逆転勝利に今年のフェラーリの緻密さを見た――。