更新日: 2018.10.26 15:02
ホンダPU『スペック3』に感銘を受けたレッドブル首脳。不安から一転、タイトル争いに自信【2019年レッドブル・ホンダの展望】
だが、鈴鹿でダメージを負ったのはガスリーだけで、ブレンドン・ハートレーが鈴鹿で使用したスペック3に関しては、「いますぐ壊れるほどのダメージがあるわけではないが、交換しないという選択肢がないわけではありません」と語った後、アメリカGPの土曜日に交換する決断を下している。
その理由を田辺TDは明確に示さなかったが、山本部長の言葉を借りれば、「信頼性を気にしながら使うのではなく、スペック3のポテンシャルをフルに引き出したかったため」ではないだろうか。
現在、トロロッソ・ホンダはザウバーとコンストラクターズ選手権8位争いを激しく戦っている。アメリカGPを終えた時点でトロロッソ・ホンダが32点でザウバーは28点。その差は4点しかない。日本GPでは2台そろってQ3に入り、アメリカGPの予選でもQ3に進出できるポテンシャルをスペック3は披露した。
すでにライバル勢はパワーユニットの使用基数に関して、レギュレーションで定められている上限に達している。そのため、最終戦まで現在の手持ちのパワーユニットをやりくりして使用するしかない。
アメリカGPの1戦はペナルティを受けても残りは全開で走らせて、実力でポイントを取ろうという戦略がそこに見え隠れする。
だが、山本部長はアメリカGPで新パワーユニットを投入したのはそれだけが理由ではないと話す。
「スペック3を使いこなすことは、残りのレースで少しでも多くのポイントを獲得して、現在激しい争いを繰り広げているコンストラクターズ選手権争いという点でも重要なことですし、2019年の開発にとっても非常に大切なことになります。今年の計画をしっかりとやりきることが将来につながりますから」