投稿日: 2018.12.04 12:49
更新日: 2018.12.04 17:36
更新日: 2018.12.04 17:36
実力がかみ合わず消化不良に終わった最終戦、2019年は総合力の向上が必須【トロロッソ・ホンダF1コラム】
Mineoki Yoneya
ホンダは2019年シーズンに向けた実走テストという意味合いも含めてスペック3を投入し、本来必要とされる7戦分の耐久性を確保する必要もない中でとにかく実際に走らせることを優先させてきた。そこで得られたデータは来季型の開発に向けて極めて有益なものになったはずだ。
しかし、最終戦アブダビGPで確実に3日間を通して使用できるように第18戦アメリカGPや第20戦ブラジルGPで金曜はスペック2を使ったり、第19戦メキシコGPはスペック3使用を断念したりといったように準備してきたにも関わらず、土曜日に壊れてしまった。
マシンパッケージとしての実力が充分でないというのもさることながら、実力を実力通りの結果に結びつけるという当たり前のことができていない。それがトロロッソ・ホンダが2018年シーズン、最後まで果たしきれなかったことだ。第2戦バーレーンGPや第12戦ハンガリーGPで中団トップに立つ力を見せながらも接戦の中団グループの中で最下位と言っても良いランキング9位に終わったのは、アブダビGPのようなレースがあまりに多すぎたからだ。
ドライバー、開発、セットアップ、戦略、ホンダ。その全てが噛み合ったのが2回だけしかなく、噛み合わないことの方が圧倒的に多かった。アブダビGPは改めてそれを思い知らされるようなレースになった。言葉としては矛盾しているように思われるかもしれないが、実力を大きく下回る結果しか手にすることができなかったのもまた、チームとしての実力だったと言うべきだろう。