更新日: 2019.08.09 22:47
レッドブル・ホンダのマシン性能を100%引き出し天性の走りで観客を魅了したフェルスタッペン【今宮純のドイツ&ハンガリー採点】
☆☆ ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
ドイツGP=3位/ハンガリーGP=15位

雨に強いイメージはこれまであまりなかったがドイツGP終盤、濡れ乾き路面を力走。猛追してきたベッテルを2位に出してからはしっかり3位をキープ。過去2回の表彰台獲得レースを再現した(61周目に自己ベストラップも記録)。中団チーム勢の3位は2018年アゼルバイジャンGPのセルジオ・ペレス、2017年同GPのストロール、いずれもメルセデス製パワーユニット(PU/エンジン)を搭載したチームだ。それだけに彼の3位は、今年4台供給を開始したホンダの挑戦心をパワーアップする戦果だ。
☆☆ キミ・ライコネン(アルファロメオ)
ドイツGP=12位/ハンガリーGP=7位

夏ヨーロッパラウンド、第8戦フランスGP:7位/第9戦オーストリア:9位/10戦イギリスGP:8位/11戦ドイツGP:7位(ペナルティ降格12位)/第12戦ハンガリーGP:7位。
ベテランの開発効果によって再び上昇してきたアルファロメオC38。ドイツGP予選5番手(高速セクター2:5番手)、ハンガリーGP予選10番手(中速セクター2:12番手)。
高速エリアは伸びるが低中速エリアが劣る特性を受け入れ、その妥協点を探りつつ走り込むキミ。彼がここにいなかったら今年“中団チーム戦線”はこれほどヒートアップしなかっただろう。
☆☆☆ カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
ドイツGP=5位/ハンガリーGP=5位

今年のサインツは、完璧なエースドライバー役を務めている。ドイツGPで直近ライバルのルノーが消えると、マクラーレンのマネージングディレクター、アンドレアス・ザイドルは堅実な“3ストップ作戦”に移行。45周目までインターミディエイトタイヤでカバーを指示、サインツはそれに応じて5位入賞を果たした。
ハンガリーGPでは数少ないソフトタイヤでのスタート、29周目まで引っ張る“1ストップ作戦”を遂行し5位へ。マクラーレン82点=ランク4位、復興への階段を着実に上る。
☆☆☆ ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
ドイツGP=11位/ハンガリーGP=16位

2003年ミナルディ新人時代のフェルナンド・アロンソにそっくり。未入賞がつづいているがエアロアップデートとともに彼自身も“バージョンアップ”。ハンガリーGP予選16番手は自己ベストラップ、セクター2タイムはライコネンに迫る13位相当(!)。レースではストロールを抑える16位、今の環境でベストを尽くしている。