更新日: 2020.08.31 01:56
ハミルトンが完勝で通算89勝目を挙げる。フェルスタッペンは及ばず3位【決勝レポート/F1第ベルギーGP】
レースは14周目に再開。ケメルストレートでは激しいトウの使い合いが繰り広げられるが、上位勢はそれぞれが順位をキープ。
パワーを失ったと訴えるハミルトンだが、これはエネルギーマネジメントのなかでディプロイメントが切れただけで、15周目にはファステストラップを記録。
17周目のターン5でリカルドはDRSを使ってターン5でペレスをパスして5番手へ浮上。アルボンも最終シケインでペレスを抜いて6番手へ上がった。ペレスは18周目にたまらずピットに向かいハードタイヤに交換し最後尾まで落ちる。
リカルドは21周目のケメルストレートでガスリーをパスして再び4番手に復帰。しかしミディアムタイヤのアルボンはなかなか追い抜きのチャンスをつかめず、24周目のターン5でようやくパス。この間にリカルドとのギャップは3.6秒まで広がってしまった。
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24周目にルクレールが2度目のピットインを行い、ミディアムタイヤに交換。エンジンのニューマチックバルブの圧力が下がったと見られ、約5秒の静止時間で圧搾空気を注入。これで最後尾の17番手まで後退しながらも、メルセデスAMG勢のペースを上回るファステストラップを記録する。
ガスリーは26周目にようやくピットインを行い、ミディアムタイヤに交換してルクレールの前16番手でコースに復帰。ラップあたり2〜3秒速いペースで前のクルマを抜いてポジションを挽回していく。32周目のターン5ではベッテルをパスし、ベッテルはタイヤをロックさせてコースオフしてしまう。戦略ミスを犯したペレスも33周目のターン5でライコネンを抜いて10番手ポイント圏内へと上がる。
ペレスは36周目にクビアトを抜いて9番手へ、そしてガスリーもクビアトを抜いて10番手に上がる。そして40周目にガスリーはターン5でペレスを抜いて9番手、さらに43周目にはストロールも抜いて8番手まで浮上を果たした。
上位勢は膠着状態となり、首位ハミルトンと2番手ボッタス、3番手フェルスタッペンがそれぞれ5秒前後のギャップで走行。ボッタスはブレーキペダルからの影響で左足の感覚に問題を抱え、フェルスタッペンはタイヤにバイブレーションを訴えながらの走行となっている。各車ともタイヤの磨耗が厳しく、フロントのグリップ低下やロックのしやすさに苦しむ。ハミルトンは37周目のターン18で僅かに右フロントをロックさせてシケインをカットする。
右側タイヤのフィーリングに不安感を訴えながらもハミルトンは大きくペースを落としながら44周を走り切ってトップでチェッカードフラッグを受け、今季5勝目を挙げた。2位ボッタス、3位フェルスタッペン、そして4位リカルドは最終ラップにファステストラップを記録したが表彰台までは3.422秒とどかず。5位には最終ラップのターン5でアルボンをかわしたオコン、7位ノリス、8位ガスリー、9位ストロール、10位ペレスという結果になった。
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