更新日: 2020.10.26 15:11
ピレリ、最多勝記録を樹立したハミルトンを祝福「歴史が刻まれた瞬間の目撃者になれたことを光栄に思う」
プレスリリース
2020 ポルトガルグランプリ 決勝
ハミルトン、ミディアムタイヤの性能を活かし、最多優勝記録を更新
2020年10月25日、ポルティマン
キーポイント
・メルセデスのルイス・ハミルトンが、ミディアム~ハードと繋ぐ1ストップ戦略でキャリア通算92勝目を挙げ、F1最多勝記録を更新しました。昨日までの走行データが不足気味の中、ハミルトンの採った戦略は最速戦略と予測されていました。
・天候状態やトラックの路面など、タイヤにとって厳しいコンディションの下、ピレリの全3種類のコンパウンドは素晴らしい性能を示しました。特筆すべきはP Zeroイエロー・ミディアムタイヤの卓越した一貫性でした。ルノーのエステバン・オコンは53周を、ハミルトンは45周(40周:レース、5周:予選Q2)をミディアムで走行しました。
・ハミルトンのチームメイトのバルテリ・ボッタスは、ハミルトンと同じ戦略で2位を獲得しました。ボッタスは、ハミルトンより1周遅くピットストップを行いました。
・3位以下では多様な戦略が展開され、トップ10で異なる4種類の戦略が見られました。
・1ストッパーが主流となった中、5名のドライバーが2ストップ戦略を実行しました。そのなかで、レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスを含む3名は全3種類のコンパウンドを使用しました。ペレスは、接触によって1周目のピットストップを余儀なくされましたが、7位でフィニッシュしました。
・低温のコンディションが続き、路面温度は25度前後でした。スタート直後とレース終盤には雨がパラつきました。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハードC1:メルセデスの両ドライバーは第2スティントでハードを使用しました。ウォームアップに2周を要したハードは、レース終盤のハミルトンによるファステストラップに象徴されるように、卓越した性能を示しました。ハースのケビン・マグヌッセンのみが、スタート時にハードタイヤを装着しました。
・ミディアムC2:レースにおいて鍵となる役割を演じました。ポールタイム計測時に使用され、スタート時には半数以上のドライバーがミディアムを装着しました。性能と一貫した耐久性との卓越したバランスを提供したミディアムタイヤは、長いスティントを可能にしました。
・ソフトC3:一貫した性能を示しました。マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフトの蹴り出しスピードを活かし、レース序盤に一時トップに立ちました。また、アルファタウリのピエール・ガスリーは、ソフトで28周を走行しました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「各チームにとって未知の部分が多いチャレンジングなサーキット上で、全3種類のコンパウンドが示した性能に大変満足しています。また、フリー走行時間が短縮されたにも関わらず、広範囲に渡る戦略で使用された全3種類のコンパウンドは、スピードと耐久性を発揮しました」
「路面温度が低く、雨もパラついたトリッキーなコンディションでしたが、いくつか印象的なロングスティントが見られました。なかでも、予選のポールタイム計測でも使用され、全ドライバーが使用したミディアムタイヤは際立っていました」
「大記録を樹立したルイス・ハミルトンを祝福するとともに、新しい歴史が刻まれた瞬間の目撃者になれたことを光栄に思います」
■2020年F1第12戦ポルトガルGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハードタイヤ
ルイス・ハミルトン:1分18秒750
バルテリ・ボッタス:1分19秒345
シャルル・ルクレール:1分20秒408
・ミディアムタイヤ
ランド・ノリス:1分19秒360
マックス・フェルスタッペン:1分19秒854
カルロス・サインツJr.:1分20秒268
・ソフトタイヤ
アレクサンダー・アルボン:1分19秒890
ダニール・クビアト:1分20秒449
セルジオ・ペレス:1分20秒802
■最長スティント
・ハードC1:ニコラス・ラティフィ 40Laps
・ミディアムC2:キミ・ライコネン 54Laps
・ソフトC3:ピエール・ガスリー 28Laps