更新日: 2021.02.25 20:29
【インタビュー】シート喪失の落胆から立ち上がったアルボン「グリッド上の誰よりも、僕はF1でもう一度レースがしたい」
──こういうことが起きると、ネガティブな精神状態になっても仕方がないのでは?
アルボン:かもしれない。でも僕のレーシングキャリアは、これまでもずっと崖っぷちだったからね。何度も挫折も経験してきた。そんな時はいつも、今以上のチャンスを掴むためには何をすべきかを考えて、ネガティブな精神状態に陥ることなく、数々の危機を乗り越えてきた。
──シーズン開幕後、具体的に何らかのセッションでF1マシンを走らせる可能性は?
アルボン:正直言って、実際に走る機会はないよ。何らかの突発的な事態が起きない限りはね。一方で僕には、DTMの仕事がある。この機会を与えてくれたのは、チームが僕を信頼してくれてるからだと思う。僕がやれると信じてくれたからこそ、この機会を与えてくれたわけだからね。だからこそ結果を出して、そこからどう事態が動くか見てみるつもりだよ。
──何度も挫折を経験したとのことですが、具体的な例を挙げてくれますか。
アルボン:一番直近で言えば、FIA-F2からフォーミュラEに行くことが決まっていた2018年の暮れだね。あの時に僕が学んだのは、結局のところ自分自身がどれだけ強い気持ちを持っているかということだと思う。自分がその目標を、どれだけ強く望んでいるか。極端な言い方をすれば、グリッドに並ぶ他のどんなドライバーよりも、僕はF1で再びレースがしたい。その気持ちを持ち続けて、やっていくつもりだよ。
──マックス・フェルスタッペンが、2022年にはメルセデスに移籍するのではという噂も流れています。そうなるといっそう、あなたがF1に復帰できる可能性が高くなるのでは?
アルボン:そうかもしれない。でも最後の決め手はあくまでドライバーひとりひとりのパフォーマンスだからね。その意味でも、僕は自分にできることを着実にこなすだけだよ。