更新日: 2021.06.21 19:06
ピレリ 2021年F1第7戦フランスGP レースレポート
プレスリリース
2021 フランスグランプリ 決勝
フェルスタッペン、ミディアム~ハード~ミディアムと繋ぐマスタークラスの2ストップ戦略で優勝
2021年6月21日、ル・カステレ
キーポイント
・レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、非凡な2ストップ戦略でフランスグランプリを制しました。P Zeroイエロー・ミディアムでスタートしたフェルスタッペンは、P Zeroホワイト・ハード~ミディアムと繋ぎ、上位勢ではただひとりの2ストッパーとなりました。フェルスタッペンは、ファイナルラップの1周前にトップの座を奪い返しました。
・メルセデスのルイス・ハミルトンは、スタート直後の第1コーナーでトップに立ちました。フェルスタッペンが2回目のストップを行った際、ハミルトンはステイアウトを決断し、大半が使用したミディアム~ハードの1ストップ戦略を選択しました。もうひとりの2ストッパーは、16位でフィニッシュしたフェラーリのシャルル・ルクレールでした。
・トップ10グリッドを含む大半のドライバーが、ミディアムタイヤでスタートしました。ハードタイヤでスタートしたドライバーは、アストンマーティンの両ドライバー、アルファロメオの両ドライバー、アルピーヌのエステバン・オコン、ハースのニキータ・マゼピンでした。レース中、ソフトタイヤは使用されませんでした。
・ミディアムタイヤでスタートしたドライバーが上位8名を占めたなか、ハードタイヤでスタートしたドライバー中の最上位ドライバーは、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルでした。ベッテルは、ハードタイヤで37周のオープニングスティントを走行後、ミディアムタイヤへ交換して9位を獲得しました。同じストラテジーを採ったチームメイトが10位で続きました。
・昨日よりも冷涼な天候となったなか、日曜朝の雨が、路面に載ったラバーを洗い流しました。気温は約27度、路面温度は、フリー走行や予選時よりも15度ほど低い約37度でした。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハードC2:大半のドライバーが長い第2スティントで使用しました。第1スティントで使用ベッテルを含む数名のドライバーが、ハードで37周を走行しました。ハミルトンは、フィニッシュまでハードタイヤで競い合いました。
・ミディアムC3:フェルスタッペンの勝利の鍵となりました。レッドブルは、フェルスタッペンの2ストップ戦略を決断し、フェルスタッペンはファイナルスティントでミディアムを使用しました。マクラーレンのランド・ノリスもミディアムを効果的に使用しました。長いオープニングスティントをミディアムで走行したノリスは、ハードでファイナルスティントを走行し、5位を獲得しました。
・ソフトC4:レースでは使用されませんでした。『グリーン』なトラックを含む今日のコンディションは、P Zeroレッド・ソフトよりも耐グレイニング性能が高い、より硬いコンパウンドの使用を促しました。
ピレリF1およびカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「低い路面温度、今朝の雨によってグリーンな状態になったトラック、ドライバーに影響を及ぼした風などの未知の要素によって、今日のレースは緊迫した戦略的戦いとなりました。また、これらの要因によって左フロントタイヤのグレイニングが増加したことも、今日の鍵のひとつでした」
「結果的に、1ストッパーが予測されたなか、レッドブルとフェルスタッペンが決断した2ストッパーの可能性も生まれました。2ストップと1ストップの差が非常に微妙であることは明らかでした。いずれの戦略も、成功させるためには、多くの責任と実行力が求められました」
「ファイナルラップまで誰も結果を予測できない、マスタークラスの戦略を実行したフェルスタッペンとレッドブルを祝福します」
■2021年F1第7戦フランスGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハード
セルジオ・ペレス:1分36秒693
バルテリ・ボッタス:1分36秒960
マックス・フェルスタッペン:1分37秒052
・ミディアム
マックス・フェルスタッペン:1分36秒404
セバスチャン・ベッテル:1分37秒138
シャルル・ルクレール:1分37秒681
■最長スティント
・ハードC2:ダニエル・リカルド、セバスチャン・ベッテル、角田裕毅、ミック・シューマッハー 37Laps
・ミディアムC3:エステバン・オコン、ランド・ノリス、セルジオ・ペレス、アントニオ・ジョビナッツィ 24Laps