更新日: 2021.09.25 16:12
F1第15戦木曜会見:接触のことは「考えないようにしている」とハミルトン。フェルスタッペンの態度には理解も
フェルスタッペンは木曜会見の最後に登場した。
──ソチではメルセデスしか勝てていません。その記録を、今年あなたは破ることができると思いますか。
フェルスタッペン:もちろん予想は難しい。でも昨年すでに、僕らは悪くない戦いができていた。そして今季のマシンパッケージは、昨年以上だ。だから期待している。週末は天気が悪そうだから、そこは大きな不確定要素になるだろうけどね。素晴らしい週末になることを信じているよ。
──一方であなたは3グリッド降格ペナルティというハンデを負っています。まずあのペナルティ自体を、どう思いましたか。
フェルスタッペン:空港でその知らせを聞いたんだけど、最初はちょっと驚いた。もちろん僕は違う見解を持っているけど、彼らは彼らの考えであの裁定を下したということだ。前に進んでいくだけだし、僕らにとって理想的な状況じゃないけど、でも世界の終わりというわけじゃない。

──ペナルティを受けたこともあって、ここで4基目のパワーユニットに交換するのではという憶測も出ています。
フェルスタッペン:まずは実際に走ってみて、その結果を見てからだね。今の段階ではわからないことがたくさんあるから、どうするか決まっていない。
実際には翌日、FP1終了後にパワーユニットを全交換し、決勝レースは後方グリッドからスタートすることが決まった。
──ルイスがタイトル争いを初めて経験するときのプレッシャーについて言及していますが。
フェルスタッペン:もうほとんど眠れないくらい、緊張しまくってるよ。タイトル争いなんて、これ以上まっぴらだと思うくらいにね。
表情も変えずにそんなジョークをさらりというフェルスタッペンに、隣に座るジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が大受けしていた。
フェルスタッペン:まあ冗談はそれくらいにして、僕が今までと変わらずリラックスしているのは、僕をよく知る人々ならみんなわかっている。今年の僕は、勝てるマシンを手に入れられたことがとにかく嬉しくてしょうがないんだ。タイトルを獲れるかどうかなんてどうでもいい。あくまでその延長線上に過ぎないことだ。最高のマシンで毎週末レースできる。それ以上、何を望むことがあるだろう。ルイスは僕のことを知らない。そして僕は、彼のことを知ろうとは思わない。毎レース、ベストの走りをして、結果を出す。そんな状態を、長く続けられれば最高だね。
チームメイトバトルを繰り広げ、精神的にも消耗したであろう2007年のハミルトンに比べれば、今季のフェルスタッペンの方がより純粋に1戦1戦の戦いに集中できる。その意味でも「勝てるマシンを手に入れられたことが嬉しくてしょうがない」という言葉に、おそらくウソはないだろう。
しかし同時に、「タイトルを獲れるかどうかなんてどうでもいい」と言い切ってしまうのには、「本当に?」と突っ込みたくなる。シーズン終盤に向かうにつれ、7度のタイトル獲得を経験してきたハミルトンの存在をますます大きく感じることになるのではないか。
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