更新日: 2021.11.15 14:10
ピレリ 2021年F1第19戦ブラジルGP レースレポート
プレスリリース
2021 ブラジルクランプリ 決勝
10番グリッドからスタートしたハミルトン、ミディアム~ハード~ハードと繋ぐ2ストップ戦略で優勝
2021年11月14日、インテルラゴス
キーポイント
・メルセデスのルイス・ハミルトンが、ミディアム~ハード~ハードの2ストップ戦略でブラジルグランプリを制しました。トップ3のドライバーが同じ戦略を採りました。
・10番グリッドからスタートしたハミルトンは、トップを走行していたレッドブルのマックス・フェルスタッペンよりも1周早く1回目のピットストップを、3周遅く2回目のピットストップを行い、ポジションを上げていきました。最終的には、フェルスタッペンを抜いて優勝し、チャンピオンシップにおける彼との差を縮めました。
・多くのドライバーが2ストッパーだったなか、3名が1ストップを、2名が3ストップ戦略を実行し、7種類の異なるタイヤの組み合わせが見られました。この点は、戦略の多様性を示しています。
・スプリント予選が行われる際のレギュレーションにより、スタート時のタイヤ選択が自由ななか、アルファタウリの角田裕毅を除く全ドライバーがC3コンパウンドのP Zeroイエロー・ミディアムタイヤでスタートしました。角田は、P Zeroレッド・ソフトタイヤを装着してスタートしました。第2スティント以降でソフトを使用したドライバーは、レッドブルのセルジオ・ペレスのみでした。ペレスは、残り2周時点でソフトへ交換し、ファイナルラップでファステストラップポイントを獲得しました。
・スタート時の気温は24度で、路面温度は昨日よりも20度近く高い50度でした。このコンディションはレースを通して継続しました。
・序盤の15周までにセーフティカー導入が発生し、前半に2回のバーチャルセーフティカーが導入されたことから、燃料満タン時のタイヤ摩耗が軽減されました。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハードC2:全ドライバーが使用し、レースでの鍵を握りました。レース週末中、ハードの使用機会が無かったなか、上位勢は2セットの新品ハードタイヤで走行しました。高温のコンディション下、ハードは最大限の性能を発揮し、一貫したスピードを示しました。また、柔軟なピットストップウィンドウを提供しました。
・ミディアムC3:ほぼ全員がミディアムでスタートしました。セーフティカーと2回のバーチャルセーフティカー導入が、ミディアムによる長いオープニングスティントを可能にし、その後のスティントにおけるより多くの選択肢を提供しました。
・ソフトC4:スプリント予選では積極的に使用されましたが、ソフトでの長い走行が適さない高温のコンディションだったことから、レースでの使用は限定的となりました。ペレスは、ソフトタイヤでファステストラップを記録し、4位を獲得しました。
ピレリF1およびカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「上位勢の性能が拮抗し、多くの予測戦略が実行されたグランプリにおいて、戦略が主役となりました。昨日のスプリント予選時よりも20度近く高くなった路面温度が、戦略に最も大きな影響を及ぼし、より硬いコンパウンドの使用を促進しました。このチャレンジングなコンディション下、メインのレースタイヤとなったハードは、素晴らしいラップタイムを刻み、非常に良好な性能を発揮しました」
「セーフティカーの導入によってオープニングスティントが伸びたことから、ドライバーたちは、以降のスティントにおいてより多くの柔軟性を得ることができました。特に上位勢では、『アンダーカット』に関して戦術的な戦いが繰り広げられました。このため、上位勢のなかで、ハードを使用した第2スティントが短くなったドライバーが見られました。ルイス・ハミルトンは、スプリント予選の最後尾から決勝での優勝を果たし、この週末を通して素晴らしい仕事をしました」
■2021年F1第19戦ブラジルGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハードC2
ルイス・ハミルトン:1分11秒982
セルジオ・ペレス:1分12秒376
マックス・フェルスタッペン:1分12秒486
・ミディアムC3
キミ・ライコネン::1分12秒621
セバスチャン・ベッテル:1分13秒634
ミック・シューマッハー:1分13秒793
・ソフトC4
セルジオ・ペレス:1分11秒010
角田裕毅:1分16秒344
■最長スティント
・ハードC2:エステバン・オコン 40Laps
・ミディアムC3:フェルナンド・アロンソ、ニキータ・マゼピン 34Laps
・ソフトC4:角田裕毅 4Laps