更新日: 2021.11.22 13:34
ピレリ 2021年F1第20戦カタールGP レースレポート
プレスリリース
2021 カタールクランプリ 決勝
ハミルトン、厳しいサーキットでのレースを2ストップ戦略で制す
2021年11月21日、ロサイル
キーポイント
・メルセデスのルイス・ハミルトンが、初開催となるカタールグランプリで優勝しました。ポールポジションからC2コンパウンドのP Zeroイエロー・ミディアムタイヤでスタートしたハミルトンは、C1コンパウンドのP Zeroホワイト・ハードタイヤへ交換し、その後再度ミディアムタイヤへと繋ぎました。この戦略は、最速戦略として予測されていたものでした。
・レッドブルのマックス・フェルスタッペンが2位でフィニッシュしました。ハミルトンと同様の戦略を採っていたフェルスタッペンは、バーチャルセーフティーカーが導入された終盤にC3コンパウンドのP Zeroレッド・ソフトタイヤへ交換し、ファステストラップポイントを獲得しました。
・30秒以上差がついた3位には、アルピーヌのフェルナンド・アロンソが入りました。3番グリッドからソフトタイヤでスタートしたアロンソは、ハードへ交換する1ストップ戦略で表彰台を獲得しました。トップ3ドライバーが、それぞれ異なる戦略を実行しました。
・スタート時の装着タイヤはミディアムとソフトが入り混じり、タイヤ戦略は1ストップから3ストップまでが展開されました。スタート時の気温27度、路面温度30度前後のコンディションは、レースを通して継続しました。
・4名のドライバー(バルテリ・ボッタス、ジョージ・ラッセル、ランド・ノリス、ニコラス・ラティフィ)が、左フロントタイヤのパンクに見舞われました。この問題は、激しい摩耗に加え、非常にアグレッシブなロサイルサーキットの縁石へ高速で接触したことによって発生した可能性があります。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハードC1:多くのドライバーが第2スティントで使用しました。デグラデーションは低く、予測どおりの性能を発揮し、1ストッパーの戦略に貢献しました。
・ミディアムC2:ハミルトンとフェルスタッペンを含むトップ10グリッド中の4名がミディアムでスタートしました。ミディアムでのスタートはベストな戦略を可能にしました。一方、1ストッパーにとっては、予測よりも長いスティントの走行を必要としました。
・ソフトC3:予測どおり、ロサイルの厳しいコンディションにおいて、高いデグラデーションと摩耗が見られました。しかしながら、タイヤ選択が自由な11番グリッド以降のドライバー中の半数が、序盤でのアドバンテージを狙ってソフトでスタートしました。特に、ともにトップ5に入賞したアルピーヌの両ドライバーは、ソフトタイヤをマネジメントして長いオープニングスティントを走行しました。
ピレリF1およびカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「高負荷のコーナーが存在するロサイル・インターナショナル・サーキットは、初開催で未知の要素も多いことから、各チームは、レースと同条件のフリー走行を1度経験したのみで、理想的な情報が不足する状態でレースに臨みました」
「しかし、1ストッパーは摩耗に関してぎりぎりの戦略であり、高いレベルのマネジメントを要することがレース中に明確になりました。終盤、数名のドライバーがタイヤの問題に遭遇しました。この問題は、長いスティントに伴う高い摩耗と、アグレッシブな縁石への高速での接触によって発生した可能性がありますが、詳細はミラノの研究所で分析を行います」
「ハミルトンとフェルスタッペンは、選択した戦略で限界までプッシュし、1ストップ戦略で3位を獲得したアロンソに30秒以上の差をつけてフィニッシュしました」
■2021年F1第20戦カタールGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハードC1
キミ・ライコネン:1分26秒358
ルイス・ハミルトン:1分26秒470
シャルル・ルクレール:1分26秒555
・ミディアムC2
マックス・フェルスタッペン:1分24秒031
ルイス・ハミルトン:1分25秒084
セルジオ・ペレス:1分25秒613
・ソフトC3
マックス・フェルスタッペン:1分23秒196
ジョージ・ラッセル:1分25秒768
ニキータ・マゼピン:1分27秒340
■最長スティント
・ハードC1:フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール 34Laps
・ミディアムC2:ミック・シューマッハー 34Laps
・ソフトC3:セバスチャン・ベッテル 26Laps