投稿日: 2017.01.16 07:30
更新日: 2017.01.16 13:03
更新日: 2017.01.16 13:03
特集:ホンダF1長谷川氏インタビュー後編「コンパクト、軽量化は17年も継続していく」
Masahiro Owari
長谷川:馬力を向上させるという技術的な部分に関しては、予想していた通りの改善はできたんです。たとえば、ラップタイムでいえば、だいたいコンマ5秒ぐらい向上しました。15年から16年にかけてパワーアップし、16年シーズンを通してもだいたい同じくらいパワーアップさせることができました。これはNAの時代には考えられないほどの向上です。NA時代は年間の向上率はだいたいコンマ1秒ぐらいでしたから。
――では、どこが満足できなかったのでしょうか。
長谷川:ライバルがホンダ以上に馬力を向上させてきたからです。たとえば、ホンダの16年の開幕戦メルボルンでの予選タイムはフェルナンド(アロンソ)が1分26秒125で、ジェンソン(バトン)も1分26秒304と2台とも15年にルイス・ハミルトンが記録したポールポジションタイムである1分26秒327を上回りました。でも、2台ともQ3に進出できませんでした……(16年のPPタイムは1分23秒837と2.5秒速くなった)。それが満足のいく結果は得られなかった理由です。
――見通しが甘かった?
長谷川:ウインターテストが始まった段階では、チャンピオンを取れるとは思っていませんでしたが、もう少しいい戦いができると思っていました。信頼性でリタイアしなければ、それなりの結果は出ると考えていました。もしかしたら、表彰台も取れるだろうと。Q3進出も、もう少し早く実現できると予想していたのですが、スペインGPまでかかってしまった。でも残念ながら、それがわれわれの実力だったわけです。
――17年に向けてはどうでしょう。