更新日: 2022.09.01 15:24
【全ドライバー独自採点/F1第14戦】全盛期のシューマッハーを思わせる強さ。名レースを披露したフェルスタッペン
■評価 8/10:ガスリー、不運なトラブルにも集中を切らさず入賞
フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ):予選6番手/決勝5位
ジョージ・ラッセル(メルセデス):予選8番手/決勝4位
ピエール・ガスリー(アルファタウリ):予選12番手/決勝9位
セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン):予選16番手/決勝8位
セルジオ・ペレス(レッドブル):予選3番手/決勝2位
フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、1周目にルイス・ハミルトンとの接触があったにもかかわらず、しっかりポイントを稼いでアルピーヌのコンストラクターズランキング争いを助けた。今回アルピーヌはマクラーレンに大きなギャップをつけることに成功した。
しかし今回のアロンソには、予選でも決勝でも、オコンほどの競争力はなかった。上位3人のペナルティがあったことで、3番グリッドに繰り上がり、レースでは終盤6番手を走っていたが、再びフェラーリがミスを犯したおかげで、5番手を手に入れた。
スパでのメルセデスW13は予選で全く速さがなく、その上、ジョージ・ラッセル(メルセデス)はチームメイトのハミルトンに敗れた。決勝でラッセルは1周目の大混乱を避けて堅実に走り、終盤、サインツに追いつきそうだった。しかしスタブローでの小さなミスによってフロントタイヤにダメージを負い、表彰台のチャンスをつかめなかった。
ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は自身100戦目のレースで8番グリッドスタートが決まっていながら、トラブルによりピットレーンスタートになってしまった。だがガスリーはしっかり集中してポジションを上げていき、全くミスを犯さず、戦略もうまく決まって、最終的に9位を手に入れた。
セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)はガスリーのひとつ上の8位でフィニッシュした。今回の彼を見れば、彼が速さの問題で引退を決めたのではないことがはっきり分かる。1周目、強い決意を持って走り、チームメイト相手に手加減せず、迷いなくオーバーテイクし、ポジションを決して譲らなかった。素晴らしいレースだったが、ひとつだけ残念だったのは、後続2台にDRSを与えたことで、ケメルストレートでオコンとガスリーに負けてしまったことだ。
セルジオ・ペレス(レッドブル)は、絶好調のフェルスタッペン相手に2位に甘んじるしかなかった。フェルスタッペンのマシンにのみ入れられたアップグレードがいくつかあったことも、ふたりのギャップの理由のひとつだろう。予選でサインツに敗れ、決勝スタートもひどいものだった。だがハミルトンのミスのおかげでポジションを取り戻し、サインツよりもうまくタイヤを労わって走り、彼の前に出ることはできたが、フェルスタッペンのペースにはまるでおよばなかった。
■評価 7/10:絶望的な戦いが続くルクレール
シャルル・ルクレール(フェラーリ):予選4番手/決勝6位
シャルル・ルクレール(フェラーリ)は絶望的な戦いを続けている。F1-75が持ち合わせていない能力を引き出そうと、必死に取り組んでいるのだ。予選では満足いく走りをすることができず、決勝では、フェルスタッペンとともにパワーユニット交換により後方からスタート、しかし直後に捨てバイザーがブレーキダクトに引っかかったことで(フェラーリは、フェルスタッペンの捨てバイザーだと言っている)、予定外のピットストップを行わなければならず、上位を狙うチャンスを失った。5位は堅かったはずだが、フェラーリが再び判断ミスを犯してファステスト狙いのピットストップを強行、この際にピットレーンの速度違反が起きてしまい、1ポイントを余計に稼ぐのではなく、2ポイント余計に失う結果になった。