更新日: 2023.09.21 06:51
【全ドライバー独自採点/F1第16戦】超一流の走りで週末を支配したサインツ、バトルの能力を失ったペレス
■評価 5/10:不運ではあったが、大きなミスも犯した角田裕毅
角田裕毅(アルファタウリ):予選15番手/決勝リタイア
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン):予選7番手/決勝15位
周冠宇(アルファロメオ):予選19番手/決勝12位
シンガポールでの角田裕毅(アルファタウリ)は非常に不運だった。一方で、予選Q2で大きなミスを犯したことで、高い代償を払うことになった。Q2最初のランでフェルスタッペンから妨害されていなければ、楽にQ3に進めていただろう(フェルスタッペンがグリッドペナルティをなぜ免れることができたのか、理解に苦しむ)。とはいえ、次のランでチャンスがあったにもかかわらず、角田はプレッシャーに負けて、ミスを犯し、タイムを記録できなかった。15番グリッドから良いスタートを切った角田だが、ペレスに接触されてレースを終えることになった。
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、今回、いつもの輝きを失っていた。AMR23の競争力は期待とは程遠い状態であったため、アロンソはフラストレーションを募らせていた。それがレースにも表れていたように思う。スタートで6番手に上がったが、ピットストップ後にペレスの後ろになり、抜けずにいるうちに、後ろのオコンに追い越され、さらにオコンがペレスの前に出るのを見ることになった。アロンソは最初のピットイン時にミスを犯してペナルティを受け、2回目のピットストップ時にはリヤジャッキの問題により時間をロス、終盤は最後尾を走ることになった。
運転しづらいマシンに苦労し、周冠宇(アルファロメオ)はプラクティスや予選でチームメイトほどのペースを見せることができなかった。決勝前に大幅にマシンを変更し、ピットレーンからスタート、マシンの感触は大きく改善した。標準的な戦略で走り、セーフティカー出動時にピットに入り、他のドライバーたちがミスをするたびに順位を上げ、一時は11番手に上がった。しかし使い込んだタイヤを履いた周は、フレッシュタイヤのマグヌッセンやアルボンに抵抗できず、12位フィニッシュという結果になった。
■評価 4/10:接触を繰り返したペレス
セルジオ・ペレス(レッドブル):予選13番手/決勝8位
扱いづらいマシンで戦わなければならなかったこの週末、セルジオ・ペレス(レッドブル)は、フェルスタッペンに大きく引き離された。予選は13番手、決勝では角田とアルボンに対して接触を起こしたが、重大な結果につながるペナルティは免れたのはラッキーだったといえるだろう。フォース・インディア/レーシングポイント時代には、集団のなかでのバトルを得意としていたペレスだが、接触せずに戦う能力を失ってしまったようだ。RB19が非常に頑丈で、走る続けることができたために、8位を獲得したが、彼はそのリザルトにふさわしい仕事をしたとはいえない。
■評価 3/10:再びアルボンに大きく遅れたサージェント
ローガン・サージェント(ウイリアムズ):予選18番手/決勝14位
F1での生き残りをかけて戦っているローガン・サージェント(ウイリアムズ)だが、キャリアを救うための時間が残り少なくなってきている。シンガポールでの結果は、彼の評価にとってプラスにならないものだった。予選でアルボンに0.6秒差で敗れ、レースでは早々にタイヤをだめにして、クラッシュを喫し、ピットに向かう途中でマシンのパーツを落とし、セーフティカーの原因となった。レース後半は後方を走り、アロンソの2回目のピットストップが長い時間がかかったことで、サージェントはひとつ順位を上げた。彼にとっての週末のハイライトは、最後までアロンソを抑えきったことだった。
■評価なし:クラッシュで決勝を欠場したストロール
ランス・ストロール(アストンマーティン):予選20番手/決勝出走せず
ランス・ストロール(アストンマーティン)はレースで走れなかったため、点数はつけない。しかし、予選で大クラッシュし、Q1ではアロンソより0.8秒遅かったことから、今週末のパフォーマンスに精彩がなかったことは確かだ。