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2018.03.11

ハロが付いたマシンに乗り込むのは大変/第2回F1合同テスト 現地情報2回目


モタスポブログ | ハロが付いたマシンに乗り込むのは大変/第2回F1合同テスト 現地情報2回目

 でもロバート・クビカファンも負けてはいません。去年8月にハンガロリンクでテストした時にも来ていたこの巨大『フォルツァ・ロベルト』は、よく見るとファンの人たちの写真でできているんです。ファンの願いと気持ちがこもった横断幕というわけです。

 一方、連日トラブル続きのマクラーレンのピットガレージ上では、旧ルノー時代のフラッグを掲げたフェルナンド・アロンソのファンが。手持ちのメガホンで最初はアロンソコールをしていたのですが、最終日も走り始めて早々にストップ。すると「GP2! GP2!」とコール。これにはさすがにマクラーレンのクルーも「GP2だって……」と苦笑いしていました。

 連日トップタイムを記録して順調な仕上がりを見せるフェラーリは、レースシミュレーションに先だってピットガレージ前に衝立でつくった囲いの中でこんな作業を開始。スターティンググリッドについていると想定して、そこでの作業手順まで完全にシミュレーションしているわけです。

 上から覗いていると、ハロの隙間からドライバーがコクピットに乗り込む貴重なシーンを観察することができました(普段は衝立の向こう側なので)。セバスチャン・ベッテルの場合は、左側バージボードの上にかぶさるような踏み台が用意され、そこからまずコクピット前方のモノコック上へ。

 そしてハロをまたぎながら身体を反転させるようにして最後は両手でハロを掴んでぶら下がりながらコクピットへ滑り込むというアクロバティックな乗り方でした。確かにこれは大変です。ピエール・ガスリーがレーシングスーツが破れてしまったなんていうことがありましたが、もしスタート直前に乗り込む際に破れてしまったらどうするんでしょうかね……。その場で早着替え?

 この時期にはエンジニアやメカニックの移動や新加入もあり、スタッフ人数制限のないテストは絶好の研修の場。フォース・インディアには女性のメカニックさんが加わっていました。それもリヤジャッキというかなりの力が要るはずのポジション。

 初日はジャッキアップしようとするも上がらず、隣にいた屈強な男性メカがサポートするなんていう場面もありましたが、最後はしっかり持ち上げられるようになってこのビシッとした表情。ピットストップ作業用の耐火スーツ姿もすっかり様になっています。

 グリッドガールの件以来F1における男女差も話題になっていますが、男性だから女性だからというのではなく人それぞれ個性があって向き不向きがあるのだから、性別でひとくくりにすることに意味はないような気がします。

 実際、F1の現場でも大勢の女性が活躍していますし、エンジニアのように頭脳で活躍している人もいれば、マーケティングスタッフのようにホスピタリティ精神や美貌で活躍している人もいます。それは男性にも言えることで、人並み外れた技能を持つ人でなければ活躍できないF1の世界だからこそ、男女に関係なくその人の長所が適材適所で生かされるべきなのだと思います。


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