MotoGP現地トピックス:ドゥカティの新型カウルはあり? 後半戦はロレンソが速さを取り戻すか
MotoGPの現地情報を二輪ライターの遠藤智氏がお届け。今回は第10戦チェコGPと第11戦オーストリアのトピックス。ドゥカティの新型カウルは一般的にはNGという意見が多いとか……。
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後半戦のスタートとなった第10戦チェコGPで最大の話題は、ドゥカティが投入した新型カウル。ウインターテストで、この形のベースとなるカウルを一度だけ走らせているが、後半戦になってやっと登場した。
『ウィングレット』が禁止されて初めてのシーズン。ルールブックをひもとけば、こういう形も可能ということになるのだそうだ。とは言っても、「これはないだろう」というのが一般的な意見。どうして『ウィングレット』が禁止になったのかということを真摯に考えれば、こういう形は生まれてこない。まさに、考え方の違いである。
とは言え、この新型カウルを投入したホルヘ・ロレンソの走りがチェコGPで一変する。チェコGPは予選6番手、決勝は“フラッグ・トゥ・フラッグ”で15番手に沈んだが、これからの走りに大いに期待が集まった。
チェコGPの予選は、マルク・マルケスが2戦連続今季4回目のポールポジションを獲得。僅差でバレンティーノ・ロッシとダニ・ペドロサが続き、この3人がフロントローを獲得した。
予選を終えた時点での予想は、決勝がもし暑くなれば、ハードコンパウンドを使うマルケス、気温が下がればミディアムのロッシ。天気予報は下り坂で低い気温になることが予想されたが、今季初の“フラッグ・トゥ・フラッグ”となり、またしてもマルケスの思いきりの良いマシンチェンジで快走。ロッシは4位に終わった。
チェコGP初日のフリー走行でアルバロ・バウティスタのマシンから出たオイルに乗って、ほとんど同時に転倒したマルク・マルケスとカル・クラッチロー。
土曜日の予選では、マルケスが69回目のポールポジション。クラッチローはインディペンデント・チーム1位の5番手。ポールポジションを獲得してカメラマンたちにポーズを撮るマルケスの後ろで変顔をして笑いを取るクラッチロー。相変わらず、おちゃめなライダーです。