更新日: 2024.06.04 18:03
王者待望の勝利はラスト2周に消ゆ。ペンスキー対決制覇のシンドリックが今季初優勝/NASCAR第15戦
こうして力無くファイナルラップを周回し、最終的に24位でフィニッシュした僚友に対し、思い掛けず最後の1周でリードラップを取り戻したシンドリックは、都合53周で先頭を走ったレースのエンディングに、85戦続いた未勝利期間のピリオドを打つことに。今季トップ10のなかったクルーも驚きと歓喜に沸く結果を手にした。
「今週末は関係者全員にとって素晴らしい週末だった。けれど……優勝争いを繰り広げていたトップ2台の結末には心が痛むよ」とブレイニーやベルの心情を思い遣ったシンドリック。
「でも、これは僕にとって大きなこと。そしてチームにとっても大きなことだ。カップシリーズでブライアン(・ウィルソン)をクルーチーフとして勝利を記録でき本当にうれしいよ。またいつ同じことが起こるかわからないが、とにかく全力で走り、最善を尽くすよ」
併催されたNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第12戦『トヨタ200』は、終始レースを支配したコーリー・ハイム(トリコン・ガレージ/トヨタ・タンドラTRDプロ)が、ステージ2の“トリプル・トラック・チャレンジ”制覇によるボーナス5万ドル(約780万円)も総ざらいの完勝劇を披露。
そしてポートランド・インターナショナル・レースウェイで開催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第13戦『パシフィック・オフィス・オートメーション147』では、今季より満を持しての北米大陸本格挑戦を開始している“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)が、苦労の末に待望のシリーズ初優勝を達成。1.967マイルのロードコースを走破し、フィニッシュ後は興奮した観客にサイン入りのボールを蹴り込んでエクスフィニティ制覇を祝った。
「最高の1日だった。本当にクールで素晴らしいレースができたよ」と、オーストラリアを代表するRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで“3冠”を誇るNZ出身の35歳。
「リスタートをもっとうまくこなして、ポジションの取り方を学ぶ必要があるが、とても楽しかった。本当にクールなレースだった。このクルマが大好きだし、このシリーズも素晴らしいよ」