TOYOTA GAZOO Racing NASCARフェニックス レースレポート
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第22戦 Lucas Oil 150
開催日:11月11日
ダニエル・サレスがシリーズ初勝利
トヨタはマニュファクチャラーズタイトル確定
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第22戦「Lucas Oil 150」が11月11日(金)にフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。
全23戦で行われるトラック・シリーズも残り2戦。今季から導入された“チェイス”システムにより、最終戦ホームステッドでタイトルを争う4名を目指し、熾烈な戦いが続いている。
現在“チェイス”に残っている6名のうち、トヨタドライバーは4名。但し、前2戦をシボレーのジョニー・ソーターが制したため、残る3つの椅子を巡っての争いとなる。
トヨタ勢は、カイル・ブッシュ・モータースポーツからの出場で、ルーキーながら今季シリーズ最多の6勝を挙げている18歳のウィリアム・バイロン、チームメイトで同じくルーキーの21歳、クリストファー・ベル、そして2度のシリーズチャンピオン経験者であるベテラン、マット・クラフトン、同じくベテランのティモシー・ピーターズの4名が“チェイス”を争っている。
11日(金)夜もとっぷりと暮れた午後8時3分に1マイルオーバルを150周(150マイル:約240km)して競われる決勝レースがスタート。
今季2度目のポールポジションを獲得したバイロンが首位をキープ。今大会スポット参戦し、2番手グリッドを獲得したダニエル・サレスが序盤これを追い、首位を争ったが、周回を重ねていくとバイロンの独走態勢となった。
その後方ではベル、ピーターズ、クラフトンらもトップ10圏内を走行し、“チェイス”生き残りを賭けた激しいバトルが各所で繰り広げられた。
残り40周での再スタートが切られた後もバイロンの快走は続き、2位のサレスに5秒以上もの大差をつけての独走に。しかし、残り11周というところで突然バイロンの車両は煙を吐き、痛恨のエンジンブロー。
ここまでの138周中112周で首位を走る強さを見せたバイロンだったが、無念の戦線離脱。最多の6勝を挙げたルーキーイヤーでのタイトル獲得の夢もここで潰えることとなってしまった。
このアクシデントによりイエローコーションが出され、レースは残り4周で再スタート。このレースの大半で、バイロンに次ぐ2位を走行していたサレスが替わって首位に立つと、ポジションを守ってトップチェッカー。トラック・シリーズでは自身初の勝利を飾った。
クラフトンが3位、ピーターズが5位、ベルが7位でフィニッシュし、トヨタ勢は“チェイス”の4名中3名を占めて、最終戦ホームステッドでのタイトル争いに臨むこととなった。
また、これで今季ここまでの22戦中13勝目を挙げたトヨタは、最終戦を残して、マニュファクチャラーズのタイトルを確定した。2004年にトラック・シリーズに参戦を開始したトヨタは、ここまでのシリーズ311戦で157勝、118回のポールポジションを獲得。4年連続9度目となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得することとなった。
シリーズ最終戦となる次戦第23戦は11月18日(金)にホームステッド・マイアミ・スピードウェイ で開催される。
ドライバー ダニエル・サレス:
「初勝利というのは常に非常に難しいもので、努力を続けるしかない。我々のチームには非常に速い“トヨタ・タンドラ”があり、チームメイトのウィリアム・バイロンが多くの勝利を重ねて来た。
しかし、今日の彼は不運だった。私にとっては、ほんの僅かな幸運で得られた勝利だと思う。これまでチームとともに多くの2位フィニッシュを経験してきて、チームは本当に努力してくれた。
トヨタのマニュファクチャラーズタイトル確定に貢献できて嬉しい。このチーム、そしてトヨタチームの一員として戦えることを誇りに思う」
<キャンピング・ワールド・トラック・シリーズの“チェイス”>
今季よりエクスフィニティ・シリーズと、キャンピングワールド・トラック・シリーズでもプレーオフ“チェイス”システムが採用されることとなった。キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは、全23戦のシーズンのうち、終盤の7戦でタイトルを争う。開幕からの16戦全ての決勝に出場し、ランキング30位以内に入った上で、シリーズ戦勝利を挙げたドライバーと、ランキング上位のドライバーから8人が選抜。
“チェイス”進出者のポイントはリセットされ、3戦ずつの2ラウンドを戦い、各ラウンドごとに未勝利のランキング下位2名が脱落しポイントをリセットして次ラウンドに進む。最終戦に残った4名のうち、最上位フィニッシュを果たしたドライバーがチャンピオンとなる。