更新日: 2018.02.15 18:26
【アウディジャパン】アウディAG、将来におけるパワートレインの選択肢を提示
アウディAG、将来におけるパワートレインの選択肢を提示
– 電気自動車のコンセプトカーを2010年ジュネーブショーで披露 –
● Q5ハイブリッドは2010年に発表、A8ハイブリッドは2011年に発売開始
● A1 e-tron スタディがジュネーブモーターショーで世界初公開
●“e-tron”がアウディによる電気自動車のブランドネームに
● シュタートラー会長「幅広いドライブライン技術の選択肢をお客様に提供」
インゴルシュタット/ジュネーブ発:
アウディ AGは、未来のモビリティとは何かという質問に答えるために、日々懸命な努力を続けています。2010年末には、ガソリンエンジンと電気モーターを搭載した初の車となるQ5 ハイブリッドが市場に登場します。また、今回2010年のジュネーブモーターショーにおいて、アウディ AGはA8 ハイブリッド コンセプトを初公開。A8ハイブリッド コンセプトのCO2排出量144g/kmは、フルサイズの車として最も優秀な数値です。さらに、アウディはジュネーブモーターショーにおいて、A1 e-tron スタディを世界初公開。これは、電気駆動システムにおけるアウディ AGのノウハウを、コンパクトカーセグメントに適用した車です。アウディはまた、2012年末、昨年のフランクフルトモーターショー(IAA)で公開した”e-tron(イートロン)”を発売する予定です。限定生産される“e-tron”は、アウディ AGが初めて市場に送り出す電気自動車となります。
アウディAG取締役会会長のルパート シュタートラーは次のように述べています。「将来お客様は、幅広いパワートレイン技術の選択肢の中から車を選ぶことができるようになります。アウディ AGは、高効率なTDIおよびFSIエンジンと平行して、幅広いモビリティニーズに最適な形で電気による動力源を提供します。ハイブリッドカーの次には、電気自動車の時代が来ると考えています。」その際、“e-tron”という名称は重要な役割を果たします。「クワトロが4輪駆動と同義語になったのと同様に、“e-tron”は電気自動車におけるアウディ AGのブランドネームになります。」と、シュタートラーは続けています。
アウディ AGは、パワートレインを開発する際に、特定のモデルや市場に適した形で投入する戦略を進めています。この戦略によって、お客様に大きなメリットを提供すること目指しています。
「我々は、現在フルハイブリッドとして知られている技術は、消費燃料を節約するための限定的な技術であると考えています。やがて、ドライバーが純粋な電気モードでより長い距離を走ることを求めるようになると、プラグインハイブリッドが主流になると考えています。」と、アウディAG技術開発担当取締役であるミヒャエル ディックは述べています。
ディックは、さらに続けて次のように語っています。「ゼロエミッションによる短距離移動の要求が大きく高まっている現在、電気自動車は明らかに都市部において強みを持っています。」アウディ AGは、ハイブリッドおよび電気自動車に加えて、燃料電池やエネルギー源として水素を使用する基本推進コンセプトも、長期的な計画に基づいて継続的に開発しています。
アウディ AGは、内燃エンジンの設計およびその周辺技術の継続的な進歩に焦点を当て、毎年約20億ユーロを開発プロジェクトに投資しています。電気自動車には、より一層の重点が置かれています。この分野において、フランクフルトモーターショーで発表された“e-tron”は、大きな意義を持っています。同時に、さまざまな研究開発活動が、戦略的にグループ分けして行われています。アウディ AGは、電気自動車というテーマに取り組むために、eパフォーマンス プロジェクトハウスを設立しました。2009年秋以降、このチームは、ドイツ政府教育省のサポートを受けながら、同研究プロジェクトに従事しています。アウディAGの開発スタッフとさまざまな大学の科学者から構成されるこのチームのメンバーは、ボディ、バッテリー、パワーエレクトロニクスを含む新しい総合的な電気自動車コンセプトの開発に取り組んでいます。
2010年ジュネーブ モーターショーのハイライト:
アウディ A1 e-tron スタディ
アウディ AGは、“e-tron”モデルファミリーを徐々に拡大しつつあります。アウディ AGがジュネーブモーターショーで発表するA1 e-tron スタディは、革新的なメガシティビークル(MCV)です。同ファミリーの“e-tron”スポーツカーと同様に、この車は電気的に駆動され、都市部において50km以上の航続距離を持っています。最高出力75kW(102ps)を発生するA1 e-tron スタディは、運転していて楽しい車です。
バッテリーの電力を使い果たした場合、シングルローターのロータリーエンジンおよびジェネレーターから構成される極めてコンパクトなレンジエクステンダーが、最大15kWの出力でバッテリーを充電します。
この装置を使用することによって、A1 e-tron スタディの航続距離はさらに200km延長します。このレンジエクステンダー付車両を燃費基準に基づいて計算すると、A1 e-tronスタディの平均燃費は1.9リッター/100kmで、これはCO2排出量わずか45g/kmに相当します。
アウディ A8 ハイブリッド コンセプト
アウディ AGは、ジュネーブモーターショーにおいて、A8ハイブリッド コンセプトを展示。この2種類のパワーユニット(2.0 TFSIと電気モーター)は、合計で最高出力180kW(245ps)、最大トルク480Nm(354.03 lb-ft)を発生します。このパワーによって、A8ハイブリッドは、従来の大排気量6気筒エンジンと同等の素晴らしい性能を得ています。電気モーターを使用する系統的なダウンサイジングによって、平均燃費わずか6.2リットル/100km、CO2排出量は144g/kmという素晴らしい数値を達成しています。
アウディ A8 ハイブリッド コンセプトは、不必要な摩擦とパワーロスを防ぐ極めて効率的な原理であるパラレル ハイブリッドシステムを採用しています。155 kW(211ps)を発生する2.0 TFSIエンジンと8速ティプトロニック トランスミッションの間に、33kW(45ps)の出力と211Nm(155.63 lb-ft)の大トルクをパワートレインに追加供給するパワフルな電気モーターが搭載されています。
このA8ハイブリッド コンセプトは、ガソリンエンジン単体、電気モーター単体、またはその両方で走行することのできるフルハイブリッドカーに分類されます。純粋な電気駆動モードの場合、この車は最高65km/hの速度で、2km以上の距離を走行することが可能です。