更新日: 2020.12.14 12:41
ダカールラリー:マティアス・エクストロームがレイドデビュー。X-raidと新クラスへ
「僕らはダカール2021を本当に楽しみにしている。そしてこの挑戦は、サウジアラビアで開幕するExtreme Eの初戦に向けた完璧な準備にもなる。結局のところ、僕自身もこれまで砂漠や砂丘で本格的な競技に挑み、レースカーをドライブした経験がないわけだからね」とエクストローム。
そのX-raidによれば、この新型プロトタイプはヤマハ・レーシング・ラリー・サポートチームの開発したYXZ1000Rをベースに、競合のSSV車両に対してすぐにでも戦える「レース対応の選択肢」として、来月のダカールに向け多岐にわたる開発が進められるという。
そのヤマハ・モーター・ヨーロッパ製のマシンはすでにシェイクダウンを経て、現在開催中のFIAワールドカップ・クロスカントリー・ラリーの『バハ・ヘイル2』に参戦し、アップデートの確認が行われている。
この新たなSSVはベースモデルより拡幅されワイドになり、ホイールベースの延長と合わせて重心が低下。駆動系と心臓部の998cc直列3気筒エンジンは「ほとんど変更されていない」が、チームによればFIA規則を満たすため、新たな鋼管パイプフレーム・シャシーに更新されているという。
チーム代表のスヴェン・クワントは、X-raidとしてSSVクラスに初挑戦するという新たな冒険は「正しい方向への最初のステップになる」と語った。
「このプロジェクトはX-raidにとって非常に重要なステップだ。会社の歴史上初めて、4輪カテゴリー(T1)以外の車両を開発している点でもね」と、ミツビシ時代を経てBMWやMINIとのジョイントで長年ダカールを戦ってきたクワント。
「我々は長い間このSxS市場を注視してきたが、私自身もこのクラスの規則とその策定に深く関わってきた。今こそ、ヤマハとともにこの市場で活躍する絶好のタイミングだ」
「このクラスは、プロだけでなく初心者や経験豊富なダカール・ドライバーの双方にとって、将来のクロスカントリーラリー界にとって重要な役割を果たすと信じている。そして、この新しくて非常にエキサイティングなプロジェクトに、マティアスが参加してくれることを心からうれしく思うよ」