更新日: 2023.04.24 14:47
トヨタのエバンスが今季初優勝「勝利に値する戦いだった」とラトバラ代表/WRC第4戦クロアチア
オジエとロバンペラはデイ2で激しい総合4番手争いを展開し、オジエが2秒差でリードするかたちで最終日を迎えた。しかし、デイ3最初のSS17でベストタイムを刻んだロバンペラが総合4番手の座を奪い、さらにSS19でもベストタイムを記録。その差を6秒以上に拡げてみせる。
22歳の史上最年少チャンピオンは、最終的に9.7秒差で“8冠王者”であるオジエを抑え総合4位を獲得した。なお、ボーナスの選手権ポイントが懸かる最終SS20の“パワーステージ”では、ロバンペラが2番手タイム、オジエが3番手タイム、6位で今戦を完走した勝田が4番手タイムを記録し、それぞれボーナスポイントを獲得している。
シーズン第4戦を終えた時点でのドライバーズランキングは、オジエとエバンスが69点の同ポイントでトップに並び、ロバンペラは彼らと1ポイント差のランキング3位につけている。また、マニュファクチャラー選手権ではTGR WRTが依然トップを守り、ランキング2位のヒョンデとの差を29ポイントとした。
なお、今大会でTGR WRTは、ブリーンが所属していたヒョンデチームとの連帯の意味も込め、通常3名まで登録可能であるポイント獲得対象ドライバーを、ロバンペラとオジエの2名に絞っていた。
ラリー界全体から愛されたブリーンの追悼大会となったクロアチア・ラリーを終えたあと、TGR WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は今大会を次のように振り返っている。
「ラリー界にとって厳しい1週間だったが、もっとも重要なのは、クレイグが望んでいたに違いない、安全にラリーを行い、良い戦いをすることができたことだ」
「私個人としては、エルフィンとスコットは、このような状況でこのラリーを制するにふさわしい、素晴らしいペアだったと思っている。彼らはクレイグの友人であり、スコットは以前クレイグのコドライバーとしてともに初表彰台を獲得した」
「それだけに、このラリーに臨むのは簡単なことではなかったはずだが、彼らは素晴らしい仕事をした。それは勝利に値する戦いだった。ふたたび優勝できたことは、彼らにとって大きな意味があると思う」
「また、カッレ(・ロバンペラ)とセブ(セバスチャン・オジエ)が金曜日に問題に遭遇しながらも、チームに充分なポイントをもたらしてくれたことをうれしく思う」
TGR WRTがシーズン4勝目を狙うことになるWRCの次戦は、5月11日から14日にかけて、ポルトガル北部のマトジニョスを中心に開催される第5戦ラリー・ポルトガルだ。