更新日: 2024.10.08 12:22
タイムリミットが迫るヴァンウォールのWEC復帰計画。2025年の参戦が保証されるまでテストは保留
コレスの説明によると、直線テストの画像は実際には新しいエアロを装着したトラックデー・バージョンのクルマであり、改良された競技車両はまだ走っていないという。
「WECのクルマは、トラックデーのクルマとは少し見た目が異なる」と彼は付け加えた。「これまでのところ、私たちはWEC車両のコンポーネントでエアロテストを行っただけだ」
同氏は続けて、ヴァンダーベル680をオーバーホールするという決定は、昨年末に明らかになったように従来のギブソン・エンジンから、グリッケンハウス007 LMHに搭載されていたものと同じ3.5リッターのピポ・モチュール製ツインターボV8エンジンに載せ替えたことに由来すると説明した。
コレスは、「95%新しい」と表現した改訂版のクルマがWECへのエントリーが認められれば、競争力を発揮できると確信していると語った。
「もともとは、2023年シーズンに出力が60kW(約81PS)足りなかったので、エンジンをギブソンからピポ・モチュールに変更するだけの予定だった」とコレスは説明した。
「しかしその後、私たちは車を完全にオーバーホールすることを決めた。そのため基本的にエアロ的にもメカニカルにもまったく新しいクルマになった。新しいブレーキ、新しいサスペンション、新しいステアリングに、ギアボックスとベルハウジングも変更されている」
「また、エンジンの変更にともない自然吸気(NA)エンジンと比べて熱を放出する方法が変わるため、完全に新しい冷却システムが必要になった。モノコックは同じだがマウントポイントが異なる。95%新車のようなものだ」
「我々の意見では、2023年参戦時のシャシーは優れていたが、パワーが60kW足りないとなると問題だ。しかし最新の改造でさらに良くなっている」
ヴァンウォールは前出のボーティエだけでなく、昨年のWECでチームのためにドライブしたエステバン・グエリエリとジョアオ・パオロ・デ・オリベイラと継続的な関係を持っているとコレスは説明した。また彼は、別のベテラン耐久レーシングドライバーとマネジメントの仕事を始めたが、その正体は明かされていない。