ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2024.10.09 07:05
更新日: 2024.10.08 22:55

観光を含めて海外でおすすめしたいレース現地観戦、ベスト3を発表します【宮田莉朋“三刀流“コラムLAP 9】


ル・マン/WEC | 観光を含めて海外でおすすめしたいレース現地観戦、ベスト3を発表します【宮田莉朋“三刀流“コラムLAP 9】

 今回はイタリアということもあって、空き時間には買い物やグルメも少しだけ堪能するできました……ということで、オートスポーツweb編集部の方から聞かれたこともありまして、唐突ですがここで僕がオススメする海外サーキットを紹介したいと思います。今季はこれまで10カ国以上の国とそれ以上のサーキットを訪れましたが、その中から「レースを観に行ったら、観光やご飯を含めて楽しい!」という基準で選んでみました。

 ではまず、3位から。……どうしましょう、3位のイベントは3つほどあります(笑)。

 ひとつめは、イギリスのシルバーストンです。「レースを楽しみに来ている」というファンの熱を感じたいのであれば、モータースポーツの歴史が深いシルバーストンでのF1グランプリは別格だと思います。

 それとは別種の『お祭り感』、たとえばパレードやドライバーと触れ合う機会、飲んだり食べたりなども含めて考えると、ル・マン24時間(フランス)とデイトナ24時間(アメリカ)もおすすめだと思います。

 どちらも1年に1回の大一番で、そこに向けて自動車メーカーが威信をかけて努力してきたことを証明する場ですので、ドライバーもチームも、全員がすごく強い想いで戦いに来ていますし、それを見るためにすごい数のファンの皆さんが集まってきますからね。

 コース外のお祭り感とレースの熱量という両面で、ル・マンとデイトナは一度見に行ったら、きっとハマるのではないかなと思います。

2024年WEC第4戦ル・マン24時間 パレードに臨む宮田莉朋
2024年WEC第4戦ル・マン24時間 パレードに臨む宮田莉朋

 オススメ第2位は、スペインのバルセロナです。

 空港からも近いですし、バルセロナの市街地を抜けていくなら、サグラダファミリアなどの観光地にも寄ることもできます。ファンの方々の熱量も高いですし、サーキットの近くに泊まるのでしたら、カタロニアの市場というかレストラン街もいっぱいあって、ご飯も美味しいですよ。

 これはロレンツォ選手に教えてもらったのですが、サーキットのあるカタロニアとバルセロナでは言語が違うんですよね。同じスペイン国内でも、そういった文化の違いを楽しめるのも面白いところだと思います。

 では最後、僕のオススメ第1位は……イタリア全部!(笑)

 僕は今年、イモラ、モンツァ、ムジェロを訪れましたが、どのサーキットもレースを見ていて面白いと思います。どれも歴史のあるサーキットで、コース幅が狭いのにハイスピードでアップダウンもある。F1はもちろんオーバーテイクが激しいですが、耐久レースも混走でのトラフィック処理の仕方とかで順位が変わる場面も多いですから、どのカテゴリーのレースでも見ていて面白いのではないかと思います。

 あとイタリアはやっぱり、ファンの熱量が高い。ドライバーとしてはアツい応援をいただけるのはすごく楽しいですし、レースのファンはこうであってほしいな、とも感じます。そういう部分がイタリアは素晴らしいですね。

 また、どのサーキットも最寄りの空港からクルマなら1時間半以内で行けると思いますし、今回僕が立ち寄ったフィレンツェにはアウトレットなどもあって、日本ではとても手が出せないブランドのものでも、お安く買うことができます。ご飯も、イタリアなら何を食べても美味しいので、楽しめると思いますよ。

宮田莉朋“三刀流“コラム
今回、ELMSムジェロ戦の際に食べたピザ!

 最後に番外編として「日本からラクに海外のレースを観に行きたい!」という方に向けては、中東のアブダビやバーレーンがオススメです。とくにアブダビは空港からクルマで15分くらいで着きますし、基本レースはナイトレースなので、夜見て、そのまま深夜便で日本に帰ることもできます。F1を見るにしても、短期日程なら中東とかアジアのレースはいいかもしれませんね。

 そんなわけで、僕のオススメの海外サーキットを紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。もし海外でレースを観戦したいと考えているファンの方がいらっしゃいましたら、参考にしてもらえたら嬉しいです。

 さて、ELMSは10月19日に最終戦ポルティマオがあります。FIA F2のアゼルバイジャン戦で負った手のケガもだいぶ良くなってきていますし、チームと力を合わせて悪い流れを断ち切って、最後にまた優勝できるよう、頑張りたいと思います!

宮田莉朋“三刀流“コラム
アゼルバイジャン・バクー市街地コースの夜のホームストレート。空港からの行き来に便利な道です。

⚫︎今月の“リトモメーター”

三刀流+moreとして世界のさまざまなサーキットを訪れる2024年の宮田選手の移動距離を、フライトマイルで計測。ご本人のアプリのスクショを公開させていただきます。宮田莉朋“三刀流“コラム

⚫︎2024年累計
79回の搭乗
132,887マイル(213,861km)
搭乗時間:332時間12分

ついに20万kmの大台を突破!

宮田莉朋“三刀流“コラム
9月5日から、ケルン-ボン(CGN)〜ロンドン・ヒースロー(LHR)〜ケルン-ボン(CGN)、フランクフルト(FRA)〜イスタンブール(IST)〜バクー・ヘイダル・アリエフ(GYD)〜フランクフルト(FRA)〜フィレンツェ・ペレトラ(FLR)〜フランクフルト(FRA)


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