更新日: 2018.12.19 12:33
“GT2”のネーミングが復活。SROが700馬力級の新カテゴリーを創設へ
この新クラス導入により、例えばブリティッシュGTでは現在のGT3とGT4によるレースではなく、GT3/GT2とGT4を別のシリーズへとセパレートすることも希望したい、と続けたラテル。
「もしブリティッシュGT4カップとしてシリーズを分割できれば、現状GT3が12~14台程度のメインシリーズは、間違いなく26~40台規模の参戦台数を確保できると思う」
「つまりGT2でアマチュアの参戦を助け、グリッド参加台数を補強し、シリーズの成長を促すことができるはずなんだ」
合わせてラテルは、このGT2カテゴリーが具体的にどの車種を対象としているかについて明確な回答を避けたものの、いくつかのマニュファクチャラーからは「肯定的なフィードバックを得ている」とし、2019年には最初のGT2車両を披露できる、としている。
またその導入に先立ち、ブランパンGTスポーツクラブ・シリーズで、アマチュア限定の単発イベントもテスト開催する計画だという。
さらにGT3車両に対して車両重量が嵩むことも予想され、長距離イベントには適さないとして、ブランパンGTのエンデュランスカップには組み込まない意向も示した。
発表会の席上では、このGT2カテゴリーが現状のGT3に取って代わる存在ではないことを強調しつつ、将来的にはGT3が「最悪の事態に陥った際の代替案」となりうることも匂わせたラテル。その背景には、FIAによるGT3とLM-GTE併合の動きがあったことも関係しており、その試みが失敗に終わったことも指摘しつつ、もしそうなっていた場合には「マシン購入費用やランニングコストが飛躍的に増大していただろう」との見通しも明かした。
「GT3という非常に健全で、成功したカテゴリーに置き換えることはまったく考えていないが、一方でこの新カテゴリーが我々SROの新たなセーフガードになることも期待している」
この新カテゴリーの”GT2″という呼称は、現在のLM-GTEクラスがかつて名乗っていた名称を復活させた形ともなっている。