更新日: 2021.11.01 13:24
P.MU/CERUMO・INGING 2021スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 決勝レポート
2021 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第7戦 鈴鹿サーキット
◆10月31日(日)<決勝>
天候:くもりのち晴れ コース状況:ドライ
#38 坪井翔 16位
#39 阪口晴南 13位
2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ最終戦決勝が、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)にて開催された。昨日までの青空とは打って変わり曇天で迎えた朝は、雨の予報もあり決勝までのコンディションが気がかりとなるところだった。8時50分からのフリー走行では、小雨がポツポツ降り始めウエット宣言。レインタイヤでの走行は、38号車坪井が15番手、39号車阪口は3番手だった。
タイムスケジュールに沿って行われるサポートレースでは、雨は上がりスーパーフォーミュラ決勝まで路面の乾き具合が気になるも、みるみる乾いていき、午後の決勝は、ドライで迎えることとなった。
8分間のウォームアップ走行から決勝直前のグリッドウォークが終わりいよいよスタートとなったころ、雨がぽつぽつ降り出した。気温21度、路面温度25度。降り始めた雨も路面を濡らすまでは至らず、ドライタイヤのままオンタイムで決勝(30周または最長70分のタイムレース)のフォーメーションラップがスタートした。
決勝では、タイヤ交換の義務付けがあり、10周目以降にそれが可能となる。
オープニングラップからシリーズ最終戦にふさわしいアグレッシブなレースが展開される。12番グリッドからスタートした阪口は、36号車とのバトル。中団に埋もれながらもポジションを死守する。一時的に西コース側で雨脚が強くなるなか、3周目で18号車をパス、37号車がスピンしたことにより10番手へ順位を上げる。
一方、15番スタートの坪井は、オープニングラップで1号車に抜かれ16番手。やはり37号車のスピンによりポジションをひとつ上げ15番手。
4周目でトップの51号車にグリッドでの作業違反のペナルティが出る。このクルマが最後尾となったことで、2台はポジションをひとつずつあげ、38号車坪井14番手、39号車阪口9番手。
気づけば雨は上がりそのままレースは進行。10周目には日差しも出て明るくなった。
ミニマムでタイヤ交換を履行できる10周目を迎え、各ピットはタイヤを準備しクルマを待つ。坪井はここでピットに向かうことを選択。阪口より先行しタイヤ交換を行い、17番手でコースに戻った。
10周でピット作業に向かった他陣営をオーバーカットするため、1周だけずらし阪口もピットへ向かいミスなくピット作業を完了しコース復帰した。この時点で上位5台がステイアウトしており阪口11番手、坪井16番手。
その後、ステイアウトしていたクルマが徐々にピットへと向かいタイヤ交換。最後にピットに向かったのは19号車で、全車ピットを済ませたのは27周目だった。残り3周のこの時点で阪口13番手、坪井16番手。なかなか抜き難い鈴鹿での最終戦は坪井16位、阪口13位のままシーズン最後のチェッカーを受けた。
レース後、ドライバーのふたりは、シーズンを振り返りクルマへの理解をもっと深める必要があると痛感。今シーズン、ドライコンディションでは結果が出ず不調に終わったこと、ウェットコンディションのレースで阪口が表彰台を2度獲得したことなど、この結果ついてもっと深く追及をする必要があると、すでに来季へ向けて多くの課題を見出していた。
また、ピット作業など失敗から『改善』したように、課題をひとつずつ解決し、しっかりと準備をして前進して行きたい。
今季もたくさんの応援ありがとうございました。勝利に向かって来季もチーム一丸となって精進して参ります。
■コメント
#38 坪井翔
「今日のレースは全く良いところがなく、タイヤのウォームアップが遅くてピットアウトして行ったアウトラップの1周が遅すぎました。タイヤが良いときは松下選手、宮田選手などの予選が速かったドライバーに追いつくようなことがあったりして良いのですが、タイヤのピークが過ぎた時に以前よりも走行に苦しむかたちとなりました」
「昨年は決勝ペースが良かったのに今季は予選から決勝すべてに苦しく、一年間で良いところがなかったなと思い自信を失いかけています。自信を取り戻すには速く走るしかないので、何かきっかけを掴んで良い方向に進みたいし、今年中に良かった事悪かったことを整理し来年に繋がることを見つけたいです。今季も沢山の応援ありがとうございました」
#39 阪口晴南
「12番スタートでスタートは普通でしたが、ここ数戦はスタートがうまく行ってなく、それが今回はうまく行って良かったです。ただスタートは位置取り的にイン側で密集していたので、なかなか順位を上げられませんでした。ピットに向かいオーバーカットを狙った作戦は良かったと思います。ピットに入る直前にOTS(オーバーテイクシステム)は使っていたので、ピットアウトしてから使えない分数台に抜かれました。今季のワーストレースだったかもしれません」
「今まで勉強をして来たことは間違いではなかったけれど、視点を変えてもっとやらないとダメだと感じました。ルーキーイヤーで表彰台に2回乗ったことは良かったですが、それがどちらも雨がらみ。ドライが今季は良くなく、雨がらみはなぜ良かったのか? もっともっと理解する必要があります。チーム任せにすることなく良いところ悪いところを見出して行く必要を感じています。今季も応援ありがとうございました」
立川祐路監督
「今シーズン良いレースも悪いレースもいろいろありました。最後を良いかたちで終えられれば良かったのですが、今回予選、決勝とチームとしても力不足だったと思います。厳しい戦いを最後までしてしまい、応援してくださっているみなさまには申し訳ないと思っています。ドライバーふたりの力はあると思うので、来年に向けてテストで力をつけ準備をしてまだ臨みたいと思います。一年間、たくさんのご声援本当にありがとうございました」