更新日: 2023.04.10 11:31
ホンダ 2023スーパーフォーミュラ第1戦&第2戦富士 レースレポート
リアム・ローソンがデビューウイン。野尻智紀が2位で、TEAM MUGENがワン・ツー・フィニッシュ
4月8日(土)、富士スピードウェイ(静岡県)で2023年度全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)シリーズが開幕しました。
今シーズン、HONDA/M-TECエンジンを用いるユーザーは、#1 野尻智紀、#15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)、#5 牧野任祐、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 福住仁嶺(ThreeBond Racing)、#50 松下信治、#51 ラウル・ハイマン(B-Max Racing Team)、#53 大湯都史樹、#55 ジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴、#65 佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)の6チーム計11名です。
今回の開幕戦は、8日(土)に第1戦の公式予選/決勝、9日(日)に第2戦の公式予選/決勝という1大会2レース制のフォーマットで開催されました。今シーズンより新型車両SF23が投入されたことを受け7日(金)には90分間の専有走行が予定されていましたが悪天候のため中止となり、8日の公式予選はQ1、Q2のノックアウト方式を45分間の計時方式へ変更して行われました。
この公式予選の結果、#1 野尻がポールポジションを獲得、ルーキーの#15 ローソンが3番手、#53 大湯が4番手、#65 佐藤が5番手に続いて午後の第1戦決勝レースを迎えることとなりました。
薄曇りの空の下、8日(土)午後2時15分、2023年シリーズ第1戦の決勝レースが始まりました。スタート合図の瞬間、加速できなかった4台の車両がスターティンググリッドに取り残され、1コーナーでも何台かの車両が接触するなどの混乱が生じましたが、ポールポジションからスタートした#1 野尻はポジションを守り、2番手にはうまく加速した#53 大湯がポジションを上げて進出、その後に#15 ローソンが続いてレースが始まりました。
ところが、2周目の1コーナーで#5 牧野が前走車に追突するアクシデントが発生。停止車両を回収するためセーフティカー(SC)が導入されました。この時点で順位は#1 野尻、#53 大湯、#15 ローソン、#37 宮田莉朋、#64 山本、#65 佐藤と続いていました。
SCは7周終了時点で退去し、レースは8周目から再開されました。3番手の#15 ローソンが2番手の#53 大湯に攻め寄り、#53 大湯はデッドヒートの結果、コカ・コーラコーナーアウト側にオーバーランして遅れ、#15 ローソンが2番手へ進出しました。
#15 ローソンはトップの#1 野尻から1秒5弱の間隔を守って周回に入りましたが、21周を走り終えた段階でアンダーカット戦略を採ってピットイン。これを見た#1 野尻は次周にピットインして、それぞれタイヤ交換義務を消化しました。
作業を終えた#1 野尻は、#15 ローソンの前でコースに復帰しましたが、交換したばかりのタイヤは冷えていてペースを上げられません。そこにタイヤをウォームアップした#15 ローソンが後方から接近。100Rのアウト側から野尻をかわして、アンダーカット戦略の狙いどおり、#15 ローソンが事実上のトップへ立ちました。
レース終盤、35周目の1コーナーで#64 山本は後方から攻め寄ってきた#20 平川亮にオーバーテイクを許し4番手へ後退。その直後、9番手争いを展開していた#12 福住が#36 ジュリアーノ・アレジによる接触を受けてクラッシュ。
コースには二度目のSCが導入されました。この時点で順位は#15 ローソン、#1 野尻、#20 平川、#64 山本、#37 宮田、#65 佐藤、#53 大湯、#55 ブリュックバシェ、#14 大嶋和也、#4 小高一斗となっていました。結局レースはこのSCランのまま41周を走りきって終わりました。
#15 ローソンはSFデビュー戦で優勝を記録、幸先のよい開幕を迎えることとなりました。また昨年のチャンピオン#1 野尻は2位に入賞、TEAM MUGENのワン・ツー・フィニッシュでレースを締めくくりました。