更新日: 2024.06.03 22:50
muta Racing INGING 2024スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート
スーパーGT第3戦
SUZUKA GT 3HOURS RACE
鈴鹿サーキット
決勝:6月2日
天候:曇り
コース状況:ドライ
決勝:2位
スーパーGTシリーズ第3戦鈴鹿3時間レースの決勝は6月2日に開催され、2万5000人のファンが朝早くからサーキットに詰めかけた。決勝の前に行われたウォームアップ走行の直前の雨。まず平良響がレインタイヤを履きコースイン。タイヤの皮むきをしていたが、急速にコースは乾きスリックタイヤの皮むきも必要になった。何度もピットインを繰り返し、堤優威に交代して車両の状態を確認。この混乱したセッションで2番手タイムをマークすることができた。
13時30分、パレードラップがスタートした。コースはほぼドライコンディションで、一部にウエットパッチが残っている状態。フォーメーションラップを経て13時8分にグリーンランプが点灯した。まずは上位3台が抜け出した。平良はぴたりと61号車BRZにつけてチャンスをうかがう。その間にポールスタートの777号車アストンマーティンは独走態勢を築いていった。
15周目のシケイン進入で平良は61号車BRZのインを突いて2位に浮上。しかしトップとの差は9秒近く開いており、後続との距離を測りながらの走行となった。20周を過ぎた頃に雨が落ちてきたが、短時間で止みコースを濡らすまでとはならず。スタートから1時間を経過して30周でトップの777号車アストンマーティンが最初のピットインをすると、平良は暫定トップとなった。2位に順位を上げてきた31号車LC500hとの差は8.4秒あった。
平良は32周で最初のピットイン。給油、タイヤ交換を済ませ堤がコースへ出た。しかしタイヤの温まりに時間がかかり、6号車フェラーリに抜かれ6位に順位を落とすことになった。折り返し点の1時間半を経過してほどなく、47周目に3位の61号車BRZがコース脇にストップ。58周で上位陣の多くが2回目のピット作業を済ませると、堤は2位へ浮上。さらにトップの777号車アストンマーティンが61周でピットインすると、堤はトップへ。
そして満を持して69周でピットイン。残りのガス補給だけの24.5秒でピットアウトし、2位でコースに戻った。前後の車両とはそれぞれ20秒近く離れてはいたが、堤は安定した走りを続け82周で2位ゴール。予選ポイントと決勝ポイントの合計16点を追加して、ポイントリーダーを守った。
次の第4戦は、8月3〜4日に富士スピードウェイにおいて350kmレースとして開催予定。
堤優威
「交換したタイヤのウォームアップがきついのは知っていましたが、その2周ぐらいの間に2台に抜かれてしまい、平良選手が築いたマージンを失って申し訳なかったです。でもそこからペースは良くなったので、(2回目のピットインでの)タイヤ無交換のためにタイヤをセーブしつつタイムを攻め続けるという難しさがあったのですが、しっかり仕事ができて良かったです。2回目のピットも引っ張ってマージンを稼ぐことができて戦略的にも良かったと思います。優勝以上にうれしいです」
平良響
「序盤は61号車BRZの真後ろにいましたが、その状態だとダウンフォースが抜けて追い越すことができませんでした。ずっと引っかかっていたのですが、うまくシケインでズバッと抜くことができました。その時点でトップと2位との距離はありましたから、その後ろから追い上げていた車両のタイムを気にしながら走りました。この重量で予選の1点と合わせて16点をゲットできたのはとても大きくて、今年のシリーズにおいてこのレースはキーポイントになると思います」
加藤寛規監督
「序盤は苦しいながらも去年の経験からだいぶ学んで、よく粘って頑張ってくれたと思います。チームもミスなく本当に完璧なレースでした。後ろにいた何台かの車両については注意してチェックしていました。ライバルも速くなってきているのは事実ですが、今回はボーナスみたいなレースになりました。このレースの結果はブリヂストンのタイヤのおかげですから、本当に感謝しかありません。シリーズはまだ3戦しか終わっていないので、中盤戦もまだまだ頑張ります」