30号車TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第1戦 レースレポート
コメント
永井宏明選手
心配をおかけしましたが、身体は大丈夫です。ちょっとアクセルを開けるのが早くて、アウト側にはらんでしまいました。順調に行っていると思ったんですけど……。決勝ではしっかり挽回いたします。
佐々木孝太選手
今年のテストから永井選手のスキルアップをメインに、あとヨコハマタイヤに対するマッチング、よりプリウスを合わせるという形で仕上げてきました。
だけど、気温の変化によってまだクルマがすごくシビアなので、朝のフリー走行でもベストな状況ではなかったんですね。だから、Q1の3番手は結果的にはそれなりいいタイムだったけど、まだクルマ的には満足レベルではない。
そういう意味では永井選手には厳しいアタックになっちゃったかも。クラッシュに関しては、うちのaprメカニックは優秀なので、きっと直してくれると信じています。
金曽裕人監督
Q1の孝太も立派で、Q2の永井選手もあれだけのアタックをした結果のクラッシュだから仕方ない。これがレースであり気持ちよく攻めれていたし、気にする必要は全くない。
プロ集団のaprメカニックなら明日の朝までにマシンは必ず修復できているので大丈夫。明日は明日で、巻き返すだけのドライビングパフォーマンス、チームパフォーマンスを持っているのでご期待ください。
決勝レース(81周)4月9日(日)14:34~
日曜日の早朝に行われていた30分間のフリー走行が、今年からプロモーションを充実させるためという理由から廃止となり、代わりにスタート進行の開始と同時に行われていた、ウォームアップが8分間から20分間に延長されることになった。
明け方までかかったものの修復は完了。「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」にとっては、貴重な確認の時間を失ったわけだが、これはやむを得まい。そのウォームアップには佐々木選手から走り、2周のみ計測して1分33秒169をマークして、永井選手にバトンタッチ。チェッカーが振られるまで、走り続けて28秒886を記録する。
このレースウィーク初めて、青空が広がるなかでの走行となった決勝レース。スタートを担当するのは佐々木選手だ。スタンドだけではなく、観客席はどこも超満員。ボルテージは上がる一方ながら、水を差すような出来事も……。
フォーメイションラップでGT500のホンダ勢が相次いでストップし、1周加えられたばかりか赤旗まで出されて、スタートはディレイとなってしまったのだ。そのため、レースは1周減算されて81周に、SCスタートから開始されることとなった。
先導は1周のみで、まずはポジションキープから「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」はレースを開始する。前後にマシンを置いたバトル状態が続くなか、波乱の序盤はまたしてもSCを招き入れてしまう。これが5周目から10周目まで続いたが、リスタートでふたつ順位を上げたのは、お見事の一言。
ところが、抽選の決勝タイヤはQ2のクラッシュ時に装着していたタイヤであったことからか異常を感じた佐々木選手は12周目に一台の先行を許し、次の周にピットに戻ってタイヤを交換する。この間に後尾にまで後退してしまう。
だが、我慢の走りを重ねるうちに、トラブルに見舞われたり、早めのピットストップを強いられたりする車両が現れ、次第に順位は上がっていく。粘りに粘って40周目に佐々木選手から永井選手に交代。
入賞は不可能であっても、しっかり完走することが望まれた。しかし、そんな願いも虚しく、3周後の1コーナーで「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」はコースアウト。左フロントの足まわりにトラブルが生じたのが原因だった。
そのため、無念のリタイアを喫することとなった。次回のレースは、ゴールデンウィーク真っ只中の5月3~4日に富士スピードウェイで行われる。そこで今回の無念を、すっきりと晴らしてもらいたい。