更新日: 2018.04.16 15:29
スーパーGT開幕戦レクサス陣営の敗因と光明。バトン、可夢偉級の新人ローゼンクヴィストの実力
ウエットとなったQ2では、ブリヂストンの今季のウエットタイヤは新ゴムのためデータが少なく、本来のポテンシャルを発揮するまでには至らず、4番手どまりとなった。
予選後の平川は、「明日は一番つらいレースだと思うので、なんとか耐え忍んで、腐らず戦いたい」と語っていたが、その決勝では王者らしく一気にV字回復を見せた。予選でのドオーバーを修正するために、フロントの車高を数ミリ上げた。さらに気温が上がったことでタイヤがしっかり発動してくれた。
スタート直後からKeePer TOM’S LC500のニック・キャシディは力強い走りを見せ、一時は優勝マシンであるKEIHIN NSX-GTも抜いてみせる。しかしそのときの接触で舵がきかなくなってしまった。後半担当の平川は、まっすぐ走らないマシンをねじ伏せて3位表彰台を獲得。もしステア機能が正常であれば、さらに白熱したトップ争いになったはずだ。
WAKO’S LC500の方は、レース前にローゼンクヴィストが「ミーティングしたい」と言い出す。スーパーGTではレース中どんなミスが多いのか、GT300のマシンのインにどのように入ると接触が起きやすいのか、セーフティカー導入の際はどう走るべきなのか、タイヤのデグラデーションの出方、ウォームアップの仕方等々……。それらを再確認してスタートに臨み、「フィニッシュすることがプライオリティナンバー1である」というミッションを完遂。
前日は「トラフィックのマネジメントが課題」と語っていたが、それもクリアしてみせた。WAKO’S LC500 の山田健二エンジニアは、「ここ岡山とSUGOが一番抜きにくい。ここでできれば大丈夫」と語り、開幕戦でのローゼンクヴィストの仕事は「満点」という最高の評価を与えた。
第2戦の舞台である富士のテストは、WAKO’S LC500がレクサス+ブリヂストン勢のトップタイムをマークしている。山田エンジニアは、当然「優勝を目指す」と語っている。KeePer LC500は、この手強いライバルの“雪辱”を迎え撃つとともにホンダ勢の影を追う。
《autosport 4月13日発売号No.1479》 スーパーGT 開幕戦岡山レース詳報
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