更新日: 2020.11.12 11:11
ブリヂストン 2020スーパーGT第7戦もてぎ レースレポート
ランキングトップの蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)にセーフティカー導入で訪れた不運。ノーポイントで最終戦へ
各車の最低義務周回数がクリアされた直後にまたしてもセーフティカー(SC)が導入された。後方からスタートした蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)は絶妙なタイミングでピットインしてドライバー交代、トップに躍り出るチャンスを得たが、その時点でトップの車両の直後でコースインすることになってしまい、SCの背後で追い抜き、順位アップができずにノーポイントでフィニッシュ。ランキング2位、トップから5ポイント差で最終戦に臨むこととなった。
<予選>
ブリヂストンタイヤを装着する蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)は、依然としてランキングトップを維持して第7戦へ駒を進めて来た。このレースでは、獲得ポイント×1.5Kgのウエイトハンディが積まれ、蒲生/菅波組のハンディウエイトが半減したとはいえ77Kgを搭載して苦しい状況は変わらなかった。そして、同組はQ1で敗退してしまった。
ランキング3位の高木真一/大湯都史樹(ARTA NSX GT3/BS)は、高木が前週のスーパー耐久レースでクラッシュして負傷し今回は欠場。代役に海外のF2に参戦している松下信治がステアリングを握った。ブリヂストンユーザーでは嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)が最上位、6番手グリッドを獲得。ポールポジションは井口卓人/山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT/DL)が奪取した。
<決勝>
63周レースの序盤で導入されたSCのタイミングで蒲生/菅波組は、SCがコースインする直前に20周してピットイン、ドライバー交代を済ませ、タイヤ交換は行わず再びコースへ向かった。しかし、レース復帰したポジションがその時点でトップを走行していたポールスタートの井口/山内組の背後だった。同時にSCがコースインして追い抜きが禁止されてしまい、一気にトップへ躍り出る作戦は実現することができなかった。SC後にトップ争いは、蒲生/菅波組のピットアウト前にコースインに成功していた車両たちによって演じられることとなっていた。
蒲生/菅波組はトップから2周遅れの19位でフィニッシュした。ブリヂストン勢の最上位3位で頑張っていた吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)もタイヤ無交換作戦に出たが、終盤に順位をひとつ落として4位でフィニッシュ。優勝した藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ日産自動車大学校GT-R/YH)が56点でランキングトップに躍進。5ポイント差で蒲生/菅波組が2位につけている。
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「今回もセーフティカーの導入でGT300クラスの上位順位に大きく影響が出ました。蒲生/菅波組、吉田/川合組はタイヤ無交換作戦で上位、トップを狙ったのですが、蒲生/菅波組は逆に不運に見舞われてしまって残念でした。ランキングトップから2位へとなってしまいましたが、最終戦でチャンピオン獲得へ強力にバックアップしていきます。GT300クラスは寒い時期にテストをしたことがないのですが、データを分析してタイヤ開発、供給してチャンピオンを目指します」