更新日: 2021.10.25 16:28
ホンダ 2021スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート
ARTA NSX-GTが2位以下に大差をつけて今季初勝利
AUTOPOLIS
10月23日(土)・24日(日)、オートポリス(大分県)で2021年度スーパーGTシリーズ第6戦が開催され、GT500クラスに5台のNSX-GT、GT300クラスに3台のNSX GT3が出走しました。昨年は新型コロナウイルス感染拡大を受けて九州大会が開催されなかったため、新規定にもとづいてFR化したNSX-GTがオートポリスを走るのは初めてのことです。
公式予選が行われた土曜日は朝から晴天となりました。午前中の公式練習で赤旗中断が相次ぎ、予定より15分遅れの午後1時55分から始まった公式予選では#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(大湯都史樹)、#64 Modulo NSX-GT(大津弘樹)、#8 ARTA NSX-GT(福住仁嶺)、#17 Astemo NSX-GT(塚越広大)がQ1セッションを突破しQ2へ進出しました。
大湯と大津はコースレコードを更新するタイムでした。一方、ランキングトップの山本尚貴が乗る#1 STANLEY NSX-GTは、出走車中最大のサクセスウエイト110kgを課せられた結果、アップダウンのあるオートポリスのコースでは苦戦に陥ってQ2進出はならず、予選13番手に終わりました。
Q2セッションでは#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京)がベストタイムを記録してポールポジションを獲得。#64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也)が3番手、#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)が4番手、#17 Astemo NSX-GT(ベルトラン・バゲット)が7番手からスタートすることとなりました。笹原/大湯組がポールポジションを獲得したのは初めてのことです。
決勝レースの行われる日曜日も引き続き晴天となりました。土曜日よりも気温が低下する中、午後1時30分に決勝レースのスタートが切られると、2番手スタートの14号車がスパートしてトップに立ちましたが、この14号車はスタート前の段階でエンジン交換のペナルティーを受けることが決まっており、事実上はポールポジションからスタートした#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(大湯)がトップ、3番手からスタートした#64 Modulo NSX-GT(伊沢)が2番手、4番手からスタートした#8 ARTA NSX-GT(福住)が3番手と、NSX-GTがワン・ツー・スリー体制を築いてレースを始めました。
5周目に先頭を走る14号車がペナルティー消化のためにピットインすると、レースの見かけ上もNSX-GTのワン・ツー・スリー状態となりました。ところが、フルコースイエロー(FCY)とセーフティカー(SC)介入を挟んだ18周目、トップを走る#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(大湯)の右リヤタイヤが突然外れてレースから脱落。#64 Modulo NSX-GT(伊沢)が代わってトップに立ち、2番手に#8 ARTA NSX-GT(福住)が続くこととなりました。
このアクシデントによりふたたびSCが介入し、その間にレース距離の3分の1を消化。そのため24周終了時点でリスタートが切られると、ドライバー交代のピットインが始まりました。29周目に#64 Modulo NSX-GT(大津)が作業を終えてピットアウトすると、26周目の段階でピット作業を終えていた#8 ARTA NSX-GT(野尻)がすぐ背後に迫りました。タイヤの温まっていない#64 Modulo NSX-GT(大津)はペースが上がらず首位を明け渡したばかりか、後続車にも先行されて4番手にまで順位を落としてしまいました。