更新日: 2016.04.10 23:13
脇阪寿一、涙の引退セレモニー。現役ドライバーの胴上げで11回宙を舞う
今年2月にスーパーGTの引退を発表した脇阪寿一の引退セレモニーが開幕戦岡山のレース前に行われ、寿一のキャラクターを象徴するように、多くの関係者、ドライバー、観客がセレモニーを見守り、岡山サーキットは感動の渦に包まれた。
セレモニーで寿一は、2002年に初めてGTでタイトルを獲得したエッソウルトラフロースープラのステアリングを握りデモラン。当時のレーシングスーツを着込んだ寿一がコクピットに収まると、寿一の目頭は熱くなった。
「やばかった。とにかくやばかった」。
寿一はひさしぶりのスープラのエンジン音を耳に刻みつつ、コースを一周。このセレモニーのためにTRDが事前に整備していたエッソスープラは、3S-GTEターボの野太いサウンドを岡山サーキットに響き渡らせた。
エッソスープラがホームストレートに戻ってくると、現役ドライバーたちが一列に並んで寿一を待ち構え、寿一はスープラのウインドウから手を出してハイタッチ&握手。スープラを降りてホームストレート場に用意された会場で登壇し、ふたりの息子から花束を受け取ると、涙が込み上げた。
「2016年のシーズンが始まるという、このようなタイミングで、こんなに素晴らしいセレモニーを用意してくれて、本当にありがとうございました。これまで一緒に戦ったドライバーたち、関係者、仲間たち、そして今回の機会を作ってくれたトヨタ自動車と、そしてGTAの坂東正明代表に心からお礼を伝えたいと思います」