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投稿日: 2023.05.05 10:51
更新日: 2023.05.05 12:23

ホンダ 2023スーパーGT第2戦富士 レースレポート


スーパーGT | ホンダ 2023スーパーGT第2戦富士 レースレポート

STANLEY NSX-GTとAstemo NSX-GTが2-3位で表彰台を獲得

 5月3日(水)~4日(木)、富士スピードウェイ(静岡県)で2023年度スーパーGTシリーズ第2戦が開催され、GT500クラスに5台の2023年型NSX-GT、GT300クラスに2台のNSX GT3が出走しました。SUPER GTシリーズの決勝レース標準走行距離は300kmですが、今回はその1.5倍に当たる450kmの長距離レースとして開催されました。これに伴い、決勝レース中に2回の給油ピットストップが義務づけられます。

 レースウイークの富士スピードウェイは晴天に恵まれました。ストレートの長い富士スピードウェイはNSX-GTにとって必ずしも得意なコースではありませんが、3日(水)、太陽が照りつける中で行われた公式予選では、Q2セッションに4台のNSX-GTが進出し、100号車 STANLEY NSX-GT 山本尚貴/牧野任祐組がポールポジションを獲得、16号車 ARTA MUGEN NSX-GT 福住仁嶺/大津弘樹組が3番手、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻智紀/大湯都史樹組が7番手、17号車 Astemo NSX-GT 塚越広大/松下信治組が8番手のスターティンググリッドを獲得しました。

2023スーパーGT第2戦富士 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2023スーパーGT第2戦富士 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)

 翌4日(木)も快晴となり、午後1時37分、決勝レースがスタートしました。ポールポジションの100号車 STANLEY NSX-GT 牧野はポジションを守ってレースを始め、その後方では16号車 ARTA MUGEN NSX-GT 福住が順位を上げて、NSX-GTが1-2体制で序盤のレースをリードしました。しかし、その背後から36号車 au TOM’S GR Supraがハイペースで接近し、31周目には16号車 ARTA MUGEN NSX-GT 福住をかわして2番手へ順位を上げてきました。

 31周を走り終えて100号車 STANLEY NSX-GT 牧野は給油のためピットイン、ドライバー交代は行わずコースに戻りましたが、22周目に早めにピットに入る戦略を採っていた8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻が順位を入れ替えて先行しました。しかし、次の周に給油ピットインした36号車 Supraが素早くピット作業を終え、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻、100号車 STANLEY NSX-GT 牧野の前でコースに復帰。その後はトップの36号車 Supraを8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻、100号車 STANLEY NSX-GT 牧野、16号車 ARTA MUGEN NSX-GTの3台が追いかける展開となりました。

 61周を終え、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻は2回目のピットインを行って大湯にドライバー交代。63周目には36号車 Supraと100号車 STANLEY NSX-GT 牧野がピットインしましたが、コースに復帰した100号車 STANLEY NSX-GT 山本は、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 大湯の前には出たものの、36号車 Supraと順位を入れ替えることはできませんでした。一方、後方では松下からステアリングを引き継いだ17号車 Astemo NSX-GT 塚越がペースを上げ、4番手を走っていた8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 大湯と僅差での戦いを始めました。

 最終的には100号車 STANLEY NSX-GT 山本が2番手のまま100周を走りきってチェッカーフラッグを受けました。3番手を走っていた24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Zがトラブルでレースから脱落、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 大湯はガス欠症状が出て最終ラップを前にピットインしたため、3番手には17号車 Astemo NSX-GT 塚越が繰り上がり、レースを終えました。

2023スーパーGT第2戦富士 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
2023スーパーGT第2戦富士 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)

●佐伯昌浩 HRC SGT Large Project Leader

「ポールポジションは獲ったものの、決勝レースでは、セッティングとタイヤのマッチングで性能差が生じ、結果的に36号車には対抗することができませんでした。100号車のペースは、クリーンな状態で走っている場合は36号車と同等なのですが、GT300のトラフィックにかかった後、タイヤのピックアップ(タイヤのゴムがトレッド面につくこと)の影響などで、ペースが戻るのに時間がかかり少しずつ遅れてしまいました。富士には今年もう1回戻ってきますから、そのときにはもっと良いレースができるようがんばります」

●山本尚貴 TEAM KUNIMITSU

「ペースが全体的にあまり上がりませんでした。2位になれてよかったなというのが正直な気持ちです。自分たちのペースも課題ですが、優勝した36号車とか3位になった17号車とか、自分たちより速いクルマがいるなと感じました。Honda陣営としては2位と3位を獲ることができ、選手権ポイントを重ねられたのは良かったですけど、富士はもう1戦ありますから、今回の36号車に対抗できるよう対策を考えたいです。その前に鈴鹿大会がありますから、そこでもよいレースがしたいです」

●牧野任祐 TEAM KUNIMITSU

「めちゃめちゃハイレベルな予選でポールポジションも獲れましたし、スピードそのものはあると思うんですが、今日のレースでは正直36号車の速さに完敗でしたし、終盤17号車も非常に速かったので、そこは素直に認めて、鈴鹿に向けて見直すべきところを見直して、チームのみんなでがんばりたいと思います。まだシーズンは長いし、今回の2位が後々よかったと思えるように、このあとの戦いに進んでいきたいと思います」

●塚越広大 Astemo REAL RACING

「結果的に3位まで上がれて、いいレースになりました。富士ではここ数年、ちょっと悩むことが多くて、なかなかよい走りができなかったんですが、久々に自分として納得できる元気な走りができました。チームにとっても、富士を速く走るヒントを得たような気がするのでよかったなと思います。ただ予選での速さなど、まだ足りないところもありますし、自分も途中のバトルで反省しなければならない点はあるので、考えていこうと思います」

●松下信治 Astemo REAL RACING

「僕自身、富士のレースではカテゴリーを問わずにずっと苦戦していて、今日もファーストスティントのペース自体はあまりよくありませんでした。正直なところまだまだだなと思っていたんですが、(塚越)広大さんが走った最後のスティント、特に終盤のペースがすばらしかったので、あそこから何か学び取れればいいなと思っています」


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