投稿日: 2024.06.24 15:37
更新日: 2024.06.24 15:46

ホンダ 2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO レースレポート


スーパーフォーミュラ | ホンダ 2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO レースレポート

TEAM MUGENがワン・ツー・フィニッシュ
レースは赤旗中断のまま終了しハーフポイント

 6月22日(土)と23日(日)に、スポーツランドSUGO(宮城県)で全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)シリーズ第3戦が開催されました。

 #5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 松下信治(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の6チーム計10名のHonda/M-TECエンジンユーザーが参戦しました。

 スポーツランドSUGOは全長3586mと、シリーズでもっとも短いコースながら高低差70m弱のアップダウンに富むテクニカルコースです。22日(土)は朝から真夏のような晴天となり、14時に公式予選が始まるころには気温31℃、路面温度50℃に達するコンディションとなりました。

 A組11台、B組10台で行われた公式予選Q1セッションでは、出走したHonda/M-TECユーザー10台中5台が上位タイムをマークし公式予選Q2セッションへ進出。12台でのタイムアタック合戦に参加しました。#16 野尻と#15 岩佐が激しいトップ争いを繰り広げた末、#16 野尻がポールポジションを獲得、#15 岩佐が0.120秒差で2番手に続き、TEAM MUGENの2台がフロントローに並ぶこととなりました。4番手に#5 牧野、#6 太田は午前中のフリー走行でトラブルを抱えてコースオフし、マシンを破損しながらも7番手、ルーキーの#50 木村が11番手につけました。

 翌23日(日)は前日から一転、朝から雨模様となりました。ウエットコンディションで行われた午前中のフリー走行は、開始5分後に#15 岩佐がホームストレート上でスピン。マシンにダメージを負い赤旗中断。その後、悪天候を理由にセッションは打ち切りとなりました。

 14時の決勝スタート前、20分間の予定でウォームアップ走行が始まります。降雨に加え、霧が立ち込めるコンディションの中、#64 山本が最終コーナーでコースオフし、ガードレールに当たってしまいます。そのガードレールを修復するため、またも走行は打ち切りとなりました。

ホンダ 2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO レースレポート
2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 野尻智紀(TEAM MUGEN)

 
 この影響で決勝レース開始が15時35分まで延期され、セーフティカー(SC)先導でレースが始まりました。SCは5周でピットに戻り、6周目から事実上のレースがスタートすると、フロントローの#16 野尻と#15 岩佐は、水しぶきを上げて後続を引き離しにかかりました。ところがその最中に後方車両が最終コーナーでクラッシュしたため、再びSCがコースインしました。

 破損車両の回収後、13周目からレースが再開されます。#16 野尻、#15 岩佐によるトップ争いが始まるかと思った直後、最終コーナーで3度目のアクシデントが発生。赤旗が掲示され、レースは中断されました。破損した最終コーナーのガードレールの修復に時間がかかると判断され、14周でレース終了となりました。

 規則上レースは成立したため、#16 野尻が優勝、#15 岩佐は2位とTEAM MUGENがワン・ツー・フィニッシュを遂げました。また4位に#5 牧野、9位に#50 木村が入賞し、選手権ポイントを獲得しました。レースが予定周回数の75%を消化せずに打ち切られた場合は、獲得ポイントはそれぞれ50%に減算されます。その結果、#16 野尻が予選ポイントを含め13点の加算となり、通算36点で総合ランキングトップに立ちました。#15 岩佐は9.5点を加えて通算29.5点の総合ランキング2位、#5 牧野は4点を加えて通算27点の総合ランキング3位となり、シリーズ第3戦終了時点でHonda/M-TECエンジンユーザーが、総合ランキングトップ3を占めました。

 シリーズ第4戦は、7月20日(土)から21日(日)にかけて、静岡県の富士スピードウェイで開催予定です。

●野尻智紀 Tomoki Nojiri 16
TEAM MUGEN

「前戦の予選では、チームメートの岩佐選手がポールポジションを取って私は5番手。かなり差をつけられたことがものすごく悔しくて、メンタル的に凹んでいました。しかし、チームを信じてレースウイークに臨み、追い詰められたことが逆に起爆剤になったようで、不思議と今までで1番に近いくらい、いい走りができてポールポジションを取れました」

「決勝レースは先頭を走っていたのでなんとか走れましたが、滑りやすく非常に難しいコンディションでした。結果、優勝できたもののあまりいいかたちではなかったので気持ちは複雑です。せっかくチケットを買って、サーキットに来て下さったファンの皆さんを、すごくお待たせして申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも、厳しいレースウイークを想定していたにもかかわらずチームの力に助けられ、ポール・トゥ・ウインを達成できたことは、いい流れが少しつかめたように感じています」

●岩佐歩夢 Ayumu Iwasa 15
TEAM MUGEN

「予選Q1でマシンのフィーリングが今ひとつだったので、エンジニアと話し合って(セッティングを)変更したらQ2でうまくハマりました。そのポテンシャルを私が引き出しきれず、ポールポジションを逃してしまったことが悔しいです」

「決勝レースは最後まで走れず残念です。セーフティカー先導でスタートしましたが、自分の経験上、かなり危険な状況でした。単独走行ならば自分のペースで走ることもできますが、レースとなればやはり攻めますし、リスクが大きいコンディションだったのではないかと思います。ただ、自分としては最後まで勝負がしたかったし、ファンの皆さま、特に現地にお越しくださった方々に対し、レースが打ち切りになってしまい申し訳なく思っています」

「2戦連続の2位と悔しいかたちで終わってしまったので、次は優勝できるように、もっと強く速くなれるように準備します」


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